【PFAOS】導きの歌
こちらの流れillust/80353873より。
嵐の中を往くゾーイさんにお声がけして歌を託しました。教わることもないのに何故か知っていた、ムムントに作用する人魚の歌のふたつです。(嵐の道で備えあれば憂い無し程度以下のものなのでスルーしていただいても結構です)
■お借りしました。
ゾーイさんillust/79116150
嵐のストームムントillust/78955829
うちの半人魚illust/79041782
以下、長く拙い文章です。
解釈違い、不都合等々ございましたらパラレルスルーいただければ助かります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ムムントが騒いでいる。声なき声を上げている。嵐が来る。死期が近いのか、それとも何かに怒り狂っているのか。
ストームムントが空に見た時はすぐにそれから離れなければいけない。なのに、何かに惹かれるようにして
打ち付ける雨の中へと走った。
嵐の中を行く人影を見つけた。
姿を見れば以前星魚祭で少しだけ話したことのある少女だった。何故こんな嵐の中独り歩みを進めているのだろう。以前は機械のような連れはいなかったか。いや独りだろうが二人だろうが危険な状況には変わりない。「おい」と呼び止めても雨と風と雷の音に掻き消され届かない。慌てて走り寄り少女の肩を掴むとようやくこちらの存在に気付いたようで足を止めた。
「ストームムントがいる。危ないからすぐ逃げろ。」
大声でそういうと一言だけ
「うみにいく」
と返ってきた。
この嵐の中では無事でいられまい。いずれさらに赤いムムントが集ってきて大嵐になる。今するべきことは少女を力尽くでこの場から引き離すことなのだろう。だが、そうすることを選べなかった。
「・・・嬢ちゃん、ムムントの歌を知っているか?」
人魚のうたを知っていた。彼女がそう明かしたわけではないが、きっと彼女も人魚に縁があるものだろう。もしかしたら人魚なのかもしれない。一族は違えど自分と似たような血が流れてるのかもしれない。
それならばきっと人魚の歌も歌えるはずだ。
「これはムムントの怒りを鎮める歌」
歌声を自分のいる世界に響かせるようムムントの歌を歌う。歌声に呼応するように一部のムムントから赤色が抜けほんの少しだけ雨が弱まった。
「少しならこの嵐を弱めてくれると思う。そしてもうひとつ。これが―――」
今度はムムント達に届かないように、かつ嵐の轟音に掻き消されないよう少女にだけ聞こえるよう耳元で歌を紡いだ。
「・・・ムムントを殺す歌?」
「いいや、死期迫る老ムムントを導く歌だ。老ムムントが死を迎えれば新たな生命の誕生へと繋がる。これは死が来るのを大きく早め、一度歌い終わる頃にはその瞬間を迎える。・・・ただし、瞬間的にだが嵐はより危」
眩しく光り間を置かず大きな音を立てた稲妻が言葉を遮る。
「老ムムントには鎮めの歌は届かない。だから万が一必要になったら歌うといい。きっと嬢ちゃんならあのムムント達にも歌声が届くはず。」
空を見上げ集まるストームムントを見つめ、どうか少女が道行く先の困難を無事乗り越えられますようにと小さく願いの歌を口ずさんだ。
嵐の中を往くゾーイさんにお声がけして歌を託しました。教わることもないのに何故か知っていた、ムムントに作用する人魚の歌のふたつです。(嵐の道で備えあれば憂い無し程度以下のものなのでスルーしていただいても結構です)
■お借りしました。
ゾーイさんillust/79116150
嵐のストームムントillust/78955829
うちの半人魚illust/79041782
以下、長く拙い文章です。
解釈違い、不都合等々ございましたらパラレルスルーいただければ助かります。
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ムムントが騒いでいる。声なき声を上げている。嵐が来る。死期が近いのか、それとも何かに怒り狂っているのか。
ストームムントが空に見た時はすぐにそれから離れなければいけない。なのに、何かに惹かれるようにして
打ち付ける雨の中へと走った。
嵐の中を行く人影を見つけた。
姿を見れば以前星魚祭で少しだけ話したことのある少女だった。何故こんな嵐の中独り歩みを進めているのだろう。以前は機械のような連れはいなかったか。いや独りだろうが二人だろうが危険な状況には変わりない。「おい」と呼び止めても雨と風と雷の音に掻き消され届かない。慌てて走り寄り少女の肩を掴むとようやくこちらの存在に気付いたようで足を止めた。
「ストームムントがいる。危ないからすぐ逃げろ。」
大声でそういうと一言だけ
「うみにいく」
と返ってきた。
この嵐の中では無事でいられまい。いずれさらに赤いムムントが集ってきて大嵐になる。今するべきことは少女を力尽くでこの場から引き離すことなのだろう。だが、そうすることを選べなかった。
「・・・嬢ちゃん、ムムントの歌を知っているか?」
人魚のうたを知っていた。彼女がそう明かしたわけではないが、きっと彼女も人魚に縁があるものだろう。もしかしたら人魚なのかもしれない。一族は違えど自分と似たような血が流れてるのかもしれない。
それならばきっと人魚の歌も歌えるはずだ。
「これはムムントの怒りを鎮める歌」
歌声を自分のいる世界に響かせるようムムントの歌を歌う。歌声に呼応するように一部のムムントから赤色が抜けほんの少しだけ雨が弱まった。
「少しならこの嵐を弱めてくれると思う。そしてもうひとつ。これが―――」
今度はムムント達に届かないように、かつ嵐の轟音に掻き消されないよう少女にだけ聞こえるよう耳元で歌を紡いだ。
「・・・ムムントを殺す歌?」
「いいや、死期迫る老ムムントを導く歌だ。老ムムントが死を迎えれば新たな生命の誕生へと繋がる。これは死が来るのを大きく早め、一度歌い終わる頃にはその瞬間を迎える。・・・ただし、瞬間的にだが嵐はより危」
眩しく光り間を置かず大きな音を立てた稲妻が言葉を遮る。
「老ムムントには鎮めの歌は届かない。だから万が一必要になったら歌うといい。きっと嬢ちゃんならあのムムント達にも歌声が届くはず。」
空を見上げ集まるストームムントを見つめ、どうか少女が道行く先の困難を無事乗り越えられますようにと小さく願いの歌を口ずさんだ。
pixivファンタジアAOS
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ハイペリア
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原初の星光石【青】
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2020-03-29 13:15
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