バグ。
電話がなっている。
深夜のオフィス。
暗闇に固定電話のLEDがチカチカと点滅を繰り返している。
換気扇の野暮ったい音と
機械の待機電力の微々たる音とが
誰も居ない空間に響いている。
オフィス街も閑散としていて、
この世の終わりを模倣した酔っ払いと、
ドブネズミ位がチラホラ存在しているのみである。
残酷にも明日は来るわけで、
そのルールからは誰も逃れられない。
同じ毎日の繰り返しにストレスを感じ、
まるで機械のような単純作業。
疲れた顔で出社して、
莫大な疲労を対価と比べ、
それを背負って帰宅する。
家での少ない時間で、
微量の癒しを求める。
回復しないまま、
また明日がやって来るのに恐怖しながら、
布団に包まる。
これはバグだ。
数字や利益を上げることだけに
固執したせいで起きた重大なバグ。
初めは小さなズレにしか過ぎなかった。
けれど、時間とともにズレが大きくなり、
隙間になり、亀裂になる。
そこから、亀裂が波紋状に広がり、増えていく。
バラバラになれば修復が必要だが、
覆いきれず時間も足りない。
疲れた。もう疲れた。
洗脳されているのだろう。
気づかないうちに。
気づけないうちに。
駅の構内では履き違えた正義を振りかざす愚者が
大声で叫んでいる。
それしか出来ないのだ。
破裂寸前の自分を保つには。
女子高生監禁事件だって、
無差別切り付け通り魔だって、
野良猫惨殺だって、
自分を保てなくなった人間の成れの果てだ。
深夜のオフィス。
暗闇に固定電話のLEDがチカチカと点滅を繰り返している。
換気扇の野暮ったい音と
機械の待機電力の微々たる音とが
誰も居ない空間に響いている。
オフィス街も閑散としていて、
この世の終わりを模倣した酔っ払いと、
ドブネズミ位がチラホラ存在しているのみである。
残酷にも明日は来るわけで、
そのルールからは誰も逃れられない。
同じ毎日の繰り返しにストレスを感じ、
まるで機械のような単純作業。
疲れた顔で出社して、
莫大な疲労を対価と比べ、
それを背負って帰宅する。
家での少ない時間で、
微量の癒しを求める。
回復しないまま、
また明日がやって来るのに恐怖しながら、
布団に包まる。
これはバグだ。
数字や利益を上げることだけに
固執したせいで起きた重大なバグ。
初めは小さなズレにしか過ぎなかった。
けれど、時間とともにズレが大きくなり、
隙間になり、亀裂になる。
そこから、亀裂が波紋状に広がり、増えていく。
バラバラになれば修復が必要だが、
覆いきれず時間も足りない。
疲れた。もう疲れた。
洗脳されているのだろう。
気づかないうちに。
気づけないうちに。
駅の構内では履き違えた正義を振りかざす愚者が
大声で叫んでいる。
それしか出来ないのだ。
破裂寸前の自分を保つには。
女子高生監禁事件だって、
無差別切り付け通り魔だって、
野良猫惨殺だって、
自分を保てなくなった人間の成れの果てだ。
オリジナル
original
デザイン
design
前衛芸術
zenneigeijutsu
キャプション小説
caption novel
キャプションが病気
kyapushonngabyouki
バグ
bagu
社会
shakai
会社
Company
高校生
high school student
社会人
shakaijinn
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2020-11-18 22:18
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