【PFMOH】出会いのきっかけ【インターバル】

一期一会を大切に、とはよく言ったものである。
出会いのタイミングはひとそれぞれだし、別れも突然に予期せぬタイミングでやってくる。
その中でできる縁も何がきっかけでできるかわからない。

ヴァングレイズは探しビトの情報が一切得られなかったが、新たな出会いに上機嫌になっていた。
個性豊かな面々だ。金の匂いと共に退屈することはなさそうだと確信していた。

ヴァングレイズはその見た目から想像しづらいが客の要望に答え商品を提供する商人をしている。
特殊な仕掛けのあるポーチのおかげでその身ひとつで商品を持ち歩くことができているのだ。
もちろんその見た目に違わず腕っぷしはそれなりにあると自負はしている。
しかしそこは適材適所である。

ヴァングレイズが訪れたのは大衆酒場。様々な人、種族、想いが集まった場所である。
長身である彼が入ってきた際に視線が集まってきたが、目を引いたのはどちらかといえばその服装のほうであろう。
しかし彼にとってはいつもどおりである。他人に目を引かせるという点においては便利な格好ではあるがこの服に関しては彼の趣味が多分にある。

彼は周囲を見渡す。

声、音、空気を感じ取るように見渡す彼の目を惹きつけたのは一角にあるテーブルだった。
意識を向けた瞬間、脳裏によぎった映像に彼の口元がニヤリと笑った。
今回は退屈せずに済みそうだ。

「よう、そこの御仁、いい腕をしてそうだな」

彼はテーブルに近づいて声を掛ける。
そこにいるのは純白の獣毛に複数の獣性が垣間見える一人の少年……に見える人物。
酒を飲める年齢には見えないが、その纏っている気配は幼いものではなく歴戦の老兵とも感じ取れる。
隈取された瞳が彼を捉えると、今しがた飲んでいた盃をテーブルに置いた。

「なんじゃお主、このジジイになにか用かえ？」

彼の姿を見て特に怖気づくこともなく笑みを浮かべて問い掛けてくる。
小さくも経験豊富そうな彼の態度から、ヴァングレイズは笑って要件を伝えた。

「どうだ、俺の護衛をしてくれないか？」

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その見た目から護衛は必要なさそうな彼ですが、一応商人なので専門家を雇うことにしたようです。
そんなわけで1章も終了してしまいましたが、パーティ結成の流れになります！
2章は雅晃お爺ちゃん【illust/87722562】と一緒に行動してるかと思いますので、よろしくお願いします！

パーティ表みたいなのはまた後日あげます。