最後の反抗

3月X日、卒業式。
なくもんかと決めていたのに、卒業生の答辞で生徒会長が文化祭や体育祭の思い出を語りながら泣いたりするもんだから、のきなみ泣き始めた(俺を含めて)。
そんななか、番長だけは笑いだした。「めでてぇ日なんだからよお、笑うべきじゃん?」とただ一人で。
ルールを破りまくった3年間の総締めが、これか。肩を抱かれて写真に収まりながら、バカってすごいなと感心した。それから、もうこいつに会えなくなることがなんでか寂しくなった。どっちかといえば嫌いだったのに。
ふと振り向くと。冷血鬼教師の呼び声も高かった歴史の嶋田も号泣していた。
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2010-03-22 00:26

 鱗青


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