滅私(あたしなんてどうでもいい)
ーー一転、日田百合という人間は時の人となった。誰もが信じたくなかったアレーー世界は滅ぶーーは嘘ではなかったのだと。
そこで皆は、ようやく気づく。この子は本当に世界を愛していたのだと。
嘘つきじゃなかったんだ。ごめんなさい。
そんな言葉すら優しいもの。ほとんどが謝りもせずにただ己が利のために持ち上げ出す。繕いばかりの笑みに向けて、けれども心の底からの笑顔で百合は返すのだった。
「あたしなんかのことより、みんなでみんなの幸せを考えようよ!」
それが本心であることは、経歴からも理解できる。しかし、これは。
そら畏ろしくはないか。
「お願いします!」
頭を必死に下げてそんなことを口にする少女は、とうとう恐怖にて世界中の殆どの手を借りることに成功した。
そこで皆は、ようやく気づく。この子は本当に世界を愛していたのだと。
嘘つきじゃなかったんだ。ごめんなさい。
そんな言葉すら優しいもの。ほとんどが謝りもせずにただ己が利のために持ち上げ出す。繕いばかりの笑みに向けて、けれども心の底からの笑顔で百合は返すのだった。
「あたしなんかのことより、みんなでみんなの幸せを考えようよ!」
それが本心であることは、経歴からも理解できる。しかし、これは。
そら畏ろしくはないか。
「お願いします!」
頭を必死に下げてそんなことを口にする少女は、とうとう恐怖にて世界中の殆どの手を借りることに成功した。
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2022-01-21 22:53
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