「あのね古紙君…私ね、実は……」

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　ずくさんと出会って約一年が過ぎた。
　進級して一か月が過ぎるころ、俺は彼女に校舎裏に呼び出された。
　声をかけられること、彼女のペースに巻き込まれることには、いい加減に慣れている。きっとまた、スマホかタブレットの調子がおかしいとか、エモい作品を布教したいとか、そんな用事だろう。もはや、ずくさんが機械を破壊することは日常茶飯事だ。
　そう、彼女は俺の生活に空気のように馴染んでいた。
　学生が何の疑問もなく学校に通うことと同様に、いて当たり前だと思っていた。

「あのね、私、古紙君に聞いてほしいことがあるんだよ」

　ずくさんは躊躇っていたようだが、何かを決意したように顔を上げた。
　らしくもなく真面目な表情で、しばし迷うそぶりを見せた後、彼女は言った。

「私ね、実は……」

　彼女の言ったことは、俺も薄々感づいていたことだった。
　たまに透けて見える彼女の姿。何一つ異常はないはずなのに、ずくさんが持った突端にエラーが頻発するタブレット。空中に浮かんだり、ロッカーをすり抜けたり。
　俺は知っていたんだ。
　けど、本人に確かめたことは一度もなかった。
　わかってしまったら、ずくさんはどうなるのかわからなかったから。本人も気づいていないんだからいいじゃないかと思っていた。
　わかっていても、本人から改めて伝えられるとどうしていいのかわからない。
　さて、俺はどう声をかけたらいいのだろう――　　　　　　　　　

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はこがみさん（user/72751851）の描かれた古紙君（キャラシート→illust/96887635）とずくのイラストに萌え萌えしたので、私も衝動的に描いてしまいました。深夜テンションってたまに暴走しますね…(笑)
状況は自分で描いておいてよくわからないんですが、「ずくが自分は幽霊だという事実を知ってしまって、それを古紙君に伝えるために呼び出した」っていうシチュエーションです。
ある程度描き進めて思ったんですが、なんかどこかのギャルゲーみたいな構図ですね(笑)古紙君も主人公に見えますし。ちょうど近頃乙女ゲー攻略してるのでその影響かもしれません。

※ずくはうちのキャラです（ピンク髪の方）。
二枚目は加工前の差分です。