第一世代型アンドロイド「桜姫」
-我が国における自立思考型ヒューマノイド・ロボットの開発史より-
(前略)20世紀中頃に発表、または放映されたメディアミックス作品より、少年期にこれを見た初期のロボット工学者によって1990年代には自立思考型ヒューマノイド・ロボット開発の見果てぬ夢への探究は始まった。
そんな中、この分野にも影響を与える基幹技術が2020年代に確立されたのである。
一つは電子回路のより高密度な実装技術。
一つは医療用義肢、軍用・民生用パワードスーツからの技術転用。
そしてもう一つ、ナノカーボンチューブや人工皮膚等のローテク分野の技術革新。
これらによって加速度的にヒューマノイド・ロボットの開発が進み、2035年には技術実証用としてではあるが世界初の自立思考型ヒューマノイド・ロボット「彩都工科大学/八州義肢製作所 P-1型「桜姫」(以下、桜姫)」がロールアウトする事になる。
桜姫において特筆すべき点は既存の義肢装具よりの技術をブラッシュアップする事で滑らかな動作が可能になった事であろう。
また搭載AIも限定的なものではあるが自我 の萌芽、と呼ぶべきものが確立されたことも桜姫を語る上で重要な点である。
2035年4月にロールアウトした桜姫は一定期間の教育プログラム修了後(余談であるが、2035年10月には彩都工科大学附属高校にて稼働テストを行なっている)、実機として2039年3月まで稼働した後躯体は彩都工大にて静態保存、AIは稼働データの採取後第3世代の筐体に移植、現在も稼働を続けている。
(前略)20世紀中頃に発表、または放映されたメディアミックス作品より、少年期にこれを見た初期のロボット工学者によって1990年代には自立思考型ヒューマノイド・ロボット開発の見果てぬ夢への探究は始まった。
そんな中、この分野にも影響を与える基幹技術が2020年代に確立されたのである。
一つは電子回路のより高密度な実装技術。
一つは医療用義肢、軍用・民生用パワードスーツからの技術転用。
そしてもう一つ、ナノカーボンチューブや人工皮膚等のローテク分野の技術革新。
これらによって加速度的にヒューマノイド・ロボットの開発が進み、2035年には技術実証用としてではあるが世界初の自立思考型ヒューマノイド・ロボット「彩都工科大学/八州義肢製作所 P-1型「桜姫」(以下、桜姫)」がロールアウトする事になる。
桜姫において特筆すべき点は既存の義肢装具よりの技術をブラッシュアップする事で滑らかな動作が可能になった事であろう。
また搭載AIも限定的なものではあるが自我 の萌芽、と呼ぶべきものが確立されたことも桜姫を語る上で重要な点である。
2035年4月にロールアウトした桜姫は一定期間の教育プログラム修了後(余談であるが、2035年10月には彩都工科大学附属高校にて稼働テストを行なっている)、実機として2039年3月まで稼働した後躯体は彩都工大にて静態保存、AIは稼働データの採取後第3世代の筐体に移植、現在も稼働を続けている。
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2022-06-12 00:16
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