刀使ノ旅々「～出会い・雨宿り～」

荒魂討伐途中に見知らぬ世界へと転移された可奈美。
1週間が経過し、宿は野宿。討伐用装備の非常食も残り僅か。
食糧確保の為、近場の森に出掛けるも天候が怪しくなった来た。
近くあった大木で雨宿りする。程なく振り出した雨は激しくなっていく。
可奈美「はぁ・・・当分止みそうにないなぁ・・・これからどうしよう？」
しばらく途方にくれていると、人の気配を感じた。誰かがこちらに走って来る。

旅を続けているアムネシアとアヴィリア。
元々路銀不足だったのだが、ついに食費が尽きた。
狩りをするべく、森に出掛けるも突然の大雨に見舞われる。
大急ぎで近くの大木を見つけて駆け込んで一息つく。
アムネシア「マントがびしょ濡れだ・・・」
マント脱いで、近くの枝に掛ける。
ふと、人の気配を感じた。先客がいたようだ。
アムネシア「こんにちは。降りますね。結構濡れちゃいました」
相手の方を見らずに声をかけるアムネシア。しばらくして返事が来た。
？？？「私は降り出す前に来ていたので大丈夫でした。」
アムネシア「・・・！？」
声を聴いた一瞬頭の中が真っ白になった。
凄く懐かしい声。一緒に旅し、自分を救ってくれた恩人。
会いたいけど、まだ会えない大好きな灰の魔女。
アムネシア「イレイナさん？？」
思いがけず声に出してしまった。

？？？「イレイナさん？いえ、カナミですけど。」
困惑した感じで返事が来た。カナミと名乗った声の方を向くと。
イレイナさんとは全く似ていない少女が立っていた。
赤髪の少女。歳は少し下？帯剣しているので剣士と思われる。
アムネシア「ごめんなさい、知り合いに声が似ていたので」

こうして、二人の少女は出会う。
そして、長くて短い旅が始まろうとしていた。

刀使ノ旅々「～出会い・雨宿り～」

不定期企画「刀使ノ旅々」
今回は前回の時系列から遡って可奈美とアムネシアさんの出会い話です。
いきなりメタ的な展開になってしまいました(^^;)
次回作は構想だけは出来ています。次回は妹さんも出てきます。