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【連作マンガ】花の下にて2010

万葉は、自分の名前を呼ばれたような気がして、まどろみのなかから重いまぶたを持ち上げた。 木々からこぼれる春の日差しはまだ柔らかいが、桜の花びらに反射するその光は万葉の目を眇めさせるには十分だった。 木漏れ日を避けるように視線をそらしながらも、万葉は自分の名前を呼んだものの姿を探す。 しかし、辺りに人影は見当たらない。 風に乗ってどこか遠くから、笛や太鼓の音色や人々の笑い声のような喧騒がかすかに聞こえてくるばかりだ。
それらは楽しそうでもありながら、一方で諦観にも似た物悲しさを感じさせる声だった。 不意に、万葉の心中に不安が過ぎる。風は優しく、光は柔らかく、桜の花びらたちはその合間を静かにぬっていく。 ただ、それだけなのに、不安は所在の無さとなって、彼女の胸はじりじりしてしまうのだ。
(Q:「酔ってるだろ?」A:「ビールおいしいです(^q^)」)まさか×3の連作となってしまいました。散りゆく桜への敬慕の念で最後にこんなものを作ってしまいました。(その1→)illust/9573955
(その2→)illust/9659329
(その3→)illust/9914019
名残は尽きませんが桜の花も、やがて散ってしまうのでしょう。でもそれでいいじゃありませんか。「また、来年。」 あるモノで無理やりマンガ化したらこうなった。もう少し細かく描けばよかったけど、桜はチルノを待ってくれないので(すごい誤字wwww)万葉ちゃんたちが何か言うようです→illust/9997900

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2010-04-11 17:04

 mayo


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