魔人の日常（３）

魔人の日常（１）（illust/71279848）
魔人の日常（２）（illust/71296347）

戦闘は過熱していく。

大広間を突き破り、屋上へと戦場を移す。

ボス「逃げるので精一杯かっ！！」
ネムレス（illust/64501208）「・・・」
ボス「高出力レーザーで焼き切れろ！！」

ネムレス「・・・」
ボス「何処までも逃げ切れると思うなよっ！屋上だと隠れ場所も無いしなっ！」
ネムレス「うるせぇな。」
ボス「なに？」
ネムレス「戦闘中にベラベラしゃべるのは素人だとかいう気はねぇが、偉そうに言われるのは癇に障る。」
ボス「何だと！？」
ネムレス「高出力レーザーの照射時間はどんなに高性能だろうと冷却装置が完備されていようがそんな出力で撃ってればあと数十秒でオーバーヒートだ。」
ボス「な・・・なに！？」
ネムレス「しかも、その機体を観察したがどう考えても、4本のキャノン砲っぽいものと、手に当たるその高出力レーザーが無ければ武装は無い。しかも、完璧に整備をしている割には動かしたのは数回程度、柔軟に機体の可動部が馴染んでいない。さっきから照準も若干ずれてるしな。豚に真珠って言うんだっけか？こういうのを…。それとも猫に小判だっけか？」
ボス「黙れっ!お前こそしゃべり過ぎだ！！」
ネムレス「あぁ。時間稼ぎしたかったからな。」

ぷすんっ。。。

ボス「なに！？どうした！？故障か！？」
ネムレス「エネルギーの無駄遣い、超時間の飛行、それによるエンジンなどのオーバーヒート。これだけの条件が揃って故障かよ。救いようがねぇな。」
ボス「くそっ！動けっ！うごけぇ！！」
ネムレス「お前がヒーローだったり、物語の主人公だったら今頃奇跡の力でその機体は応えてくれるかもしれないが、残念だったな…。」
ボス「くっ！こうなったら、逃げるしかないっ！」
ネムレス「逃がすかよっ！」
ボス「姿が変わった！？化け物が！！」
ネムレス「うおりゃっ！！」

ドガッ！！

コックピット目がけて鋭い膝蹴りが撃ち込まれた。