序章【深淵に臨む・第4章】

存在を抹消された者たちは、日々世の影で死線を潜る。
彼等の働きが公にされることは決して無い。
誰に労われもせず、命を落としたとて弔われもしない。
「安寧とは、誰が為に」
少女がぽつりと溢した問いは、季節外れの吹雪の中へ、ひっそりと消えて行った。

～登場人物紹介～

◎五百旗頭 桜(いおきべ さくら)
第1章の主人公。高校二年生。金髪碧眼のクォーター。
当たりが強く素直ではないが、根は優しい。
戦いの中で徐々に『魔女』としての才覚を現して行く。

◎不死原 桔梗(ふじわら ききょう)
第2章の主人公。高校一年生。黒髪ショートヘアの眼鏡っ娘。
人嫌いの本の虫だが、信頼した者には礼を尽くす。
『物置の魔女』の二つ名の通り、類い稀な霊感や豊富なオカルトの知識を持っている。

◎日向 撫子(ひなた なでしこ)
第3章の主人公。高校二年生。本来は双子の姉・常夏(つねか)と同じ黒髪だが、姉への反抗心から茶色に染めた。
朗らかで愛嬌がある一方、融通の利かない一面もある。
桜たちとの死闘や姉の導きを経て考えを改め、“共同体”を離れることを選んだ。

◎常雪 柊(つねゆき しゅう)
本章の主人公。高校三年生。黒髪ポニーテールの凛々しい少女。
“共同体”に所属する「柊小隊」の隊長。
目立つ見た目に反し性格は穏やかで、ゆったりとした口調で話す。
管轄する地区での度重なる怪異の出現に、何者かの意図を感じ調査を開始するが…

序章が完成したので上げておきます。
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