【PFSOZ】行きたかった海【オルタナティブの剣】

「あ~あ、行きたかったなぁ⋯海⋯」

王都、ケレヴ家の屋敷にて。
その日、屋敷では普段から交友のある商人達が集められ小さな夜会が開かれていた。
本来であれば部の仲間達と海にと行っている筈であったがダケンだが、前日に無理矢理実家の使いに捕まり、この夜会にと参加させられていた。

「ボヤくんじゃねぇよ。俺だって面倒なんだよ愚弟。」
エントランスにて溜息を付いていると兄であるクルーガーが隣にやってきた。
ダケンと同じく、この夜会には興味が無いようだ。
「けどヨォ、嫌な事もやんなくちゃなんねぇのが大人ってもんなんだ⋯いい加減お前も理解しろ。」
そう言いながらダケンの額を小突き、クルーガーは隣に背を預けた。

「言ったでしょ、ぼくは家は手伝わないって。せっかく魔法だって覚えてきたんだ。」
拗ねながら、得意な遠隔魔法で近場に落ちていた木の葉を動かしながらダケンは言う。

「とりあえずアルナの奴から顔だけども今回は出しとけって話だ。別に終わったらまた帰りゃいいだろ。」
聞き分けの悪い弟を少し羨ましく思いながら、ダケンは飛んできた木の葉を指で弾いた。

【ダケンはオタ剣合宿【illust/103092526】には参加していなかったようです】
【この後、パーティ後はアラディア院にと帰って行きました】

みんなと海に行きたかったダケン【illust/102066189】
ダケンの実家と兄【illust/102158930】

ギルド:オルタナティブの剣【illust/102061437】