日向忍苦無図(ひむかしのびのくないのず)キャプションに説明アルヨ

信じてもらえるかどうかはさておき現役忍なのですが、創作物に出てくるクナイを見て、なんか自分が知ってるのと違う！となったので、実際に使っているクナイを少しご紹介します。
稚拙な絵、文字で恐縮ですが、何か創作物の参考になればと。

日向忍とは、宮崎県に属する忍の総称です。
現代においてはエンターテイナーとして活躍する場合が多いですが、その際にはまとめて「忍者」と呼称され、この呼び方がされることはほぼありません。
かつて、日向忍は飫肥藩に仕えていた、という話もありますが、残っている資料はほぼ皆無に等しく、忍の間のみの口伝であるため、真偽は不明です。

また、流派によっても様々な形状がありますので、この限りではありません。

そしてそもそも、クナイは忍のみならず、あらゆる人が使える、所謂万能ナイフであります。武器どころか、忍具ですらないんです。昔の人は当たり前のように使っていたとされています。

ごく一部の例外を除いて、投げたりも基本しません。投げてもほぼ刺さらんし、そもそも投げるにはバランス悪いし・・・

まず一般的に刃と思われている部分は、先端しかブレードがついていない、丸っこい形状をしています。
中心がくぼんでおり、スコップのように使ったり、小魚等を置いて平鍋のように使ったり出来るのです。

グリップエンドには穴がありますが、イメージされるものより遥かに小さいです。
ここに紐を通して投げたりは出来るんですが、もっぱら紐をつける場合はランヤードとしての役割が殆どです。
また、ご存知の方も多いかと思われますが、水を垂らしてルーペのように使う事もできます。
水の表面張力を利用するので、穴はある程度小さくないといけないのですね。

基本的に漢字を当てると「苦無」となります。他にも様々な当て字があるのですが、詳細は未だにハッキリと判っていません。
対象を苦なく仕留める、といった物騒な噂がありますが、実際にはこれさえ持ってりゃ苦労しない、という意味で名付けられたという説が有力です。まあ万能な道具といった位置づけなので・・・

他にもブレードが鋸状になっていたり、グリップエンドに穴ではなく鉤爪が付いていたり、水中における活動に特化したものなど、様々な種類がありますよー

無論、現代の法律では持ってても大丈夫なものとなっています。そもそも刃物や武器ですらないからです。
分類としては、このクナイはスコップないし移植コテとなります。

以上、あくまでも私が知っているクナイですので、一般に認知されているクナイや他の方が使用しているクナイとは異なる場合があります。ご留意願います。

質問などあれば、コメント欄にてご遠慮なく訊いてください。私が答えられる範囲であれば、お応えさせていただきます。
皆様の創作の参考になれば幸いです。

ドット絵版のフリー素材があります
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