伊号第七十二潜水艦

伊号第七十二潜水艦

全長 108.7m
全幅 9.3m
喫水 6.2m
基準排水量2080トン

武装
53cm発射管 8門 魚雷22本
飛行噴進弾 2機

・背景
大型水上艦への打撃を目的とする飛行爆弾(飛行噴進弾と呼称する)を搭載した艦隊型潜水艦である。大型艦艇のほとんどが戦没し外征艦隊を失った新海軍において、大型艦への打撃力を外洋に展開する手段として計画された巡潜6型に属する。水中高速艦の船型をはじめて巡潜クラスの大型艦に適用した艦であり、探信儀や聴音機も新型を採用する実験的な艦である。飛行噴進弾も高速かつ長射程の新型となった。搭載方法は耐圧の発射筒を船体内に収める設計で水中高速性への影響を抑えているが、発射筒の部分は船体前部にコブのように盛り上がっており、見た目上の特徴となっている。発射筒は起倒式で、浮上時に仰角をつけて発射される。この際の船体動揺を抑えるため、水中高速艦には採用されていないビルジキールを短いながら船体に取り付けている。

・飛行噴進弾
対艦攻撃にあたって迎撃されないよう速力を増した新型。終末誘導に電波探信儀を用いるよう改善され、後には航空機からの誘導も受けられるよう改良された。

・成果
艦としては遠距離での大型艦に対する打撃力が認められたが、同型艦は2隻のみ建造され、水上艦隊と連携しての戦術の研究に用いられている。この手の大型飛行噴進弾のプラットフォームとしては水雷戦隊や陸上攻撃機が選ばれており、潜水艦は発射母艦としてよりも索敵および誘導に用いるのが有用であると結論付けられている。

・同型艦：伊73、伊74
後年新海軍の命名規則に従い、伊72⇒「みちしお」、伊73⇒「おおしお」、伊74⇒「あさしお」と改名されている。

・言い訳
有力な水上艦隊がある前提で海戦を中心に考えるとSSGは出番が少ないのでは？やっぱり対地攻撃用弾道ミサイル潜水艦にしようかと思い始めています。