【ポケサガ】作戦会議【濃霧の戦線】
シャジンログイン【https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21770393】の続き。樹海に潜伏中のジジさんを偶然見つけたのでエンカウントさせていただきました。
近場で電樹木とガラルア兵モブがぶつかりそうなので、漁夫の利狙わない?という提案です。
情報共有だけ済ませて解散でも、一緒にガラルア兵狩りに行くのでもご自由に。
◆ログイン中のイベント
公式第1章【illust/116188051】※木を利用して身を隠してるのでサブイベントタグを付けております
◆お借りした方
ジジさん【illust/115791956】
シャジン【illust/115738486】
***
この樹海の闇に溶けてからしばらくの時が過ぎた。
各所の動きを探りながら、ガラルア兵を見つけては排除を繰り返す。時折辺りを徘徊している怪物については単騎での撃破を不可能と判断し、“かぎわける”で所在を確認し次第遭遇を避けるように動いていた。――もっとも、ウルトラホールの作用で目の前に突然“奴ら”が現れた時は、流石に然るべき対処をするしかないのだが。
しかし、それ以上にシャジンを悩ませたのが。
(この戦場、やけに第三勢力が多くないか? 面倒な……)
ガラルア兵でもディパルア兵でもない、匂いで敵味方を判別出来ない陣営が多数この樹海に訪れている現状。接敵するまで利害がわからない存在は、ただそれだけでリスク足り得る。
加えて陣営など構わず害をもたらす組織まで蔓延っているから厄介だ。特に、下手をすれば自己を喪失しかねない“記憶奪い”などは遭遇したくない。
そして何より注意を引く異質な匂いがある。外側は確かに人間の匂いなのに、内から漏れ出るのは明らかに人ならざるもののそれなのだ。恐らくは情報にあった“人狩り”だろう。こちらは人間にとって天敵と呼べる相手。味方の人間をその周辺に近付けないよう伝達しなければならない。
考えを巡らせながら戦場を駆ける最中、ふと、覚えのある匂いを近くに捉える。他の敵対存在がまだ遠くにいることを確認した後、すぐ側の木陰に身を隠した。
「そこにいるんだろ、ジジイ」
視線を来た道に向けたまま問いかければ。
「だからワシの名前はジジじゃといつも言っておろう!」
よく響く声と共に、頭上の枝から小さな黄色がひょっこり顔を覗かせた。
彼こそシャジンと所属を同じくする者の一人。進化前の小柄な種族という外見に反して豊富な経験と実績を持つ老齢の傭兵、ジジだ。
「どっちでも変わんねえだろ。こんな加齢臭纏ったバチュノレ、大陸中探したってお前くらいしかいねえだろうし」
「失礼な、シャワーくらいちゃんと毎日浴びておるわい! こう見えてお前さんのキューティクルヘアーくらいには気を遣っとるつもりじゃが!?」
「俺のは大したことしてねえけど……」
早々に相手のペースで進む会話にシャジンはため息をつく。この老兵はいつもこうだ。どこまでが本音かわからない大仰な言い回しに、反応し辛い冗談混じりの話術で相手を翻弄する、正直に言えば苦手な部類である。
「しかしお前さん、今は例の“おともだち”と一緒だと思っとったが」
「樹海の外に置いてきた。まあ、今もまだ怪物に襲われてるかもしれねえが、そろそろ利用価値も無くなってきたところだしな」
老兵の言葉に思い出すのは、最後に耳にしたラクスの間抜けな悲鳴。生死など構わないと思い放ってきたものの、仮に生き延びていたとすればまた煩わしい我儘に付き合わされる羽目になるだろう。
この戦いが終わって生きているようであればもう始末しなければ――そう考えたところで、それより目の前のことに専念しなければと思い直る。
「あいつの話は今はいい。それより、もうすぐこの道を異界の怪物……電気の奴が通る。そいつがそのまま進めば三十メートル先でガラルア兵とぶつかるはずだ」
見つめる道の先、徐々に巨大な生物の足音が聞こえてきた。
人間と、小さな電気蜘蛛。相手は一対一であればまず勝てないであろうこの世ならざる怪物。だが、もし他の敵対存在との闘いで消耗しているところを狙えるとしたら?
「二人なら十分やれると俺は考えてるが――お前はどう見る?」
瞬間、木陰を通り過ぎる巨影を睨みながら、シャジンは傍らの老兵に問いかけた。
近場で電樹木とガラルア兵モブがぶつかりそうなので、漁夫の利狙わない?という提案です。
情報共有だけ済ませて解散でも、一緒にガラルア兵狩りに行くのでもご自由に。
◆ログイン中のイベント
公式第1章【illust/116188051】※木を利用して身を隠してるのでサブイベントタグを付けております
◆お借りした方
ジジさん【illust/115791956】
シャジン【illust/115738486】
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この樹海の闇に溶けてからしばらくの時が過ぎた。
各所の動きを探りながら、ガラルア兵を見つけては排除を繰り返す。時折辺りを徘徊している怪物については単騎での撃破を不可能と判断し、“かぎわける”で所在を確認し次第遭遇を避けるように動いていた。――もっとも、ウルトラホールの作用で目の前に突然“奴ら”が現れた時は、流石に然るべき対処をするしかないのだが。
しかし、それ以上にシャジンを悩ませたのが。
(この戦場、やけに第三勢力が多くないか? 面倒な……)
ガラルア兵でもディパルア兵でもない、匂いで敵味方を判別出来ない陣営が多数この樹海に訪れている現状。接敵するまで利害がわからない存在は、ただそれだけでリスク足り得る。
加えて陣営など構わず害をもたらす組織まで蔓延っているから厄介だ。特に、下手をすれば自己を喪失しかねない“記憶奪い”などは遭遇したくない。
そして何より注意を引く異質な匂いがある。外側は確かに人間の匂いなのに、内から漏れ出るのは明らかに人ならざるもののそれなのだ。恐らくは情報にあった“人狩り”だろう。こちらは人間にとって天敵と呼べる相手。味方の人間をその周辺に近付けないよう伝達しなければならない。
考えを巡らせながら戦場を駆ける最中、ふと、覚えのある匂いを近くに捉える。他の敵対存在がまだ遠くにいることを確認した後、すぐ側の木陰に身を隠した。
「そこにいるんだろ、ジジイ」
視線を来た道に向けたまま問いかければ。
「だからワシの名前はジジじゃといつも言っておろう!」
よく響く声と共に、頭上の枝から小さな黄色がひょっこり顔を覗かせた。
彼こそシャジンと所属を同じくする者の一人。進化前の小柄な種族という外見に反して豊富な経験と実績を持つ老齢の傭兵、ジジだ。
「どっちでも変わんねえだろ。こんな加齢臭纏ったバチュノレ、大陸中探したってお前くらいしかいねえだろうし」
「失礼な、シャワーくらいちゃんと毎日浴びておるわい! こう見えてお前さんのキューティクルヘアーくらいには気を遣っとるつもりじゃが!?」
「俺のは大したことしてねえけど……」
早々に相手のペースで進む会話にシャジンはため息をつく。この老兵はいつもこうだ。どこまでが本音かわからない大仰な言い回しに、反応し辛い冗談混じりの話術で相手を翻弄する、正直に言えば苦手な部類である。
「しかしお前さん、今は例の“おともだち”と一緒だと思っとったが」
「樹海の外に置いてきた。まあ、今もまだ怪物に襲われてるかもしれねえが、そろそろ利用価値も無くなってきたところだしな」
老兵の言葉に思い出すのは、最後に耳にしたラクスの間抜けな悲鳴。生死など構わないと思い放ってきたものの、仮に生き延びていたとすればまた煩わしい我儘に付き合わされる羽目になるだろう。
この戦いが終わって生きているようであればもう始末しなければ――そう考えたところで、それより目の前のことに専念しなければと思い直る。
「あいつの話は今はいい。それより、もうすぐこの道を異界の怪物……電気の奴が通る。そいつがそのまま進めば三十メートル先でガラルア兵とぶつかるはずだ」
見つめる道の先、徐々に巨大な生物の足音が聞こえてきた。
人間と、小さな電気蜘蛛。相手は一対一であればまず勝てないであろうこの世ならざる怪物。だが、もし他の敵対存在との闘いで消耗しているところを狙えるとしたら?
「二人なら十分やれると俺は考えてるが――お前はどう見る?」
瞬間、木陰を通り過ぎる巨影を睨みながら、シャジンは傍らの老兵に問いかけた。
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2024-03-17 19:24
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