惨悲の伝承者・テレサ〖if〗
西サルヴェ・エルフ発祥の地であるケルティベーレにて生を受けた蒼眼が特徴的なフォレストエルフ。
39歳。
現 : 聖竜教ミューズ派の修道女兼語り部。
西サルヴェ~エレミヤにかけて群生するケルティべーレの森林地帯に住居を置くテレサ含むエルフの民は、現在一般的に世に普及し多くの信仰を集めている二大宗教『聖竜教ミューズ派・エヘカトル派』とは異なり、世界樹ユグドラシルを神と定め崇める独自の宗教を強く信仰している事から、テレサの様な同調圧力に屈せず自ら改宗をし森を出た者は非常に特異的な存在と言えるだろう。
テレサは元来、かつてサルヴェの首都ヴィクトリヴェルに存在したミューズ派とエヘカトル派の修道女達が共に協力し合い、修道生活を送る事を目的とした合同修道院『リデネルギア大修道院』にてミューズ派に属していた修道女の一人であり、ミューズ派のホサナ、並びにエヘカトル派のアグネスの後輩に当たる人物である。
テレサは非常に臆病で孤独を嫌う性分の持ち主であり、幼少時代のリリィと同様に、常に先輩のホサナに付き添っていた事から、傍からは「リリィに続くホサナのもう一人の娘」と冗談半分にそう囁かれていたそうだ。
然しそんなテレサではあるが、彼女の先輩であるアグネス同様に、ホサナに対しての信頼はとても厚く、まるで姉の様に慕っていた事から、サルヴェの悲劇により理不尽な形で彼女(ホサナ)を失ったその衝撃はあまりにも計り知れなかっただろう。
サルヴェの悲劇が起きた当時、突如として過去に類を見ない程の激しい揺れに見舞われた首都ヴィクトリヴェルは、数多もの人間が動揺と混乱の表情を見せ方々に逃げ惑う中、実に多くの家屋や建物が粉塵を巻き上げ瞬く間に倒壊していった。
そしてホサナやテレサが所属していた修道院も例外では無く、この大地震により、無情にも崩れ落ちた修道院の瓦礫の下敷きになる形で、逃げ遅れた多くの修道女達が亡き者となった。
また、そんな修道女達に紛れ、同じく判断を誤り、一瞬行動が遅れたテレサは、一時瓦礫の山に埋もれ、一切身動きが取れない状態にあったが、いち早く駆けつけた権聖軍の救援部隊の手により救出され、一時は意識不明の重体ではあったものの、搬送先の病院での懸命な治療の末に辛うじて一命を取り留めた。
…………………
現在テレサは今は亡き先輩のホサナの実娘であるリリィが会堂長を務め統轄する聖エフライム教会に所属する修道女であるが、リリィにとって彼女(テレサ)は義姉のカムイに次ぐ年の離れたもう一人の姉の様な存在であり、また、彼女(リリィ)が心を許した数少ない人間(エルフ)の一人である為、リリィにとって彼女は、代わりのいない、掛け替えのない大切な存在、家族の一人と言ってもいいだろう。
また彼女(テレサ)は、自身が所属する教会に併設された孤児院にて、ボランティアで教師兼語り部の活動をしている自己の母アンフェルムに触発される形で、定期的に自身の生まれ故郷であるケルティべーレやサルヴェ国内の様々な地にてサルヴェの悲劇が起きた当時の状況を鮮明に語り、一連の出来事を風化させない為に語り部の活動に勤しんでいる。
39歳。
現 : 聖竜教ミューズ派の修道女兼語り部。
西サルヴェ~エレミヤにかけて群生するケルティべーレの森林地帯に住居を置くテレサ含むエルフの民は、現在一般的に世に普及し多くの信仰を集めている二大宗教『聖竜教ミューズ派・エヘカトル派』とは異なり、世界樹ユグドラシルを神と定め崇める独自の宗教を強く信仰している事から、テレサの様な同調圧力に屈せず自ら改宗をし森を出た者は非常に特異的な存在と言えるだろう。
テレサは元来、かつてサルヴェの首都ヴィクトリヴェルに存在したミューズ派とエヘカトル派の修道女達が共に協力し合い、修道生活を送る事を目的とした合同修道院『リデネルギア大修道院』にてミューズ派に属していた修道女の一人であり、ミューズ派のホサナ、並びにエヘカトル派のアグネスの後輩に当たる人物である。
テレサは非常に臆病で孤独を嫌う性分の持ち主であり、幼少時代のリリィと同様に、常に先輩のホサナに付き添っていた事から、傍からは「リリィに続くホサナのもう一人の娘」と冗談半分にそう囁かれていたそうだ。
然しそんなテレサではあるが、彼女の先輩であるアグネス同様に、ホサナに対しての信頼はとても厚く、まるで姉の様に慕っていた事から、サルヴェの悲劇により理不尽な形で彼女(ホサナ)を失ったその衝撃はあまりにも計り知れなかっただろう。
サルヴェの悲劇が起きた当時、突如として過去に類を見ない程の激しい揺れに見舞われた首都ヴィクトリヴェルは、数多もの人間が動揺と混乱の表情を見せ方々に逃げ惑う中、実に多くの家屋や建物が粉塵を巻き上げ瞬く間に倒壊していった。
そしてホサナやテレサが所属していた修道院も例外では無く、この大地震により、無情にも崩れ落ちた修道院の瓦礫の下敷きになる形で、逃げ遅れた多くの修道女達が亡き者となった。
また、そんな修道女達に紛れ、同じく判断を誤り、一瞬行動が遅れたテレサは、一時瓦礫の山に埋もれ、一切身動きが取れない状態にあったが、いち早く駆けつけた権聖軍の救援部隊の手により救出され、一時は意識不明の重体ではあったものの、搬送先の病院での懸命な治療の末に辛うじて一命を取り留めた。
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現在テレサは今は亡き先輩のホサナの実娘であるリリィが会堂長を務め統轄する聖エフライム教会に所属する修道女であるが、リリィにとって彼女(テレサ)は義姉のカムイに次ぐ年の離れたもう一人の姉の様な存在であり、また、彼女(リリィ)が心を許した数少ない人間(エルフ)の一人である為、リリィにとって彼女は、代わりのいない、掛け替えのない大切な存在、家族の一人と言ってもいいだろう。
また彼女(テレサ)は、自身が所属する教会に併設された孤児院にて、ボランティアで教師兼語り部の活動をしている自己の母アンフェルムに触発される形で、定期的に自身の生まれ故郷であるケルティべーレやサルヴェ国内の様々な地にてサルヴェの悲劇が起きた当時の状況を鮮明に語り、一連の出来事を風化させない為に語り部の活動に勤しんでいる。
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2024-05-07 16:11
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