三崎和雄vsジョルジ・サンチアゴ2
最初はこのテーマについては描かない気でいました。三崎はともかく対戦相手の魅力があまり伝わってこず、しかもその相手に二連続で同じ様に5ラウンドで負けてしまっている。はたしてこの試合は意味のあるものだったのかと試合前も後も疑問に思いました。ですが、試合見た人の評判が意外に高く、外国人の人からも「アレは漫画にしないのかい?」と聞かれるので、じゃあどうやって漫画にするかという事を考え始めました。 試合自体は取ったり取り返したりのシーソーゲームな展開で面白いのですが、アクション描写は苦手です。そこで思い出したのが、ネットで見たやり取りです。試合後に三崎の故障が明らかになり、それを聞いた三崎ファンの一人が「すぐこれを皆に広めよう」と言い出しました。それに対して別のファンが「それは違う」と発言してまして、それには俺も全く同感。そこを膨らませて考えていきました。「最後は大ゴマ、台詞無しで退場」というオチが一番最初に決まり、表向きのメインテーマである試合と、裏テーマである秋山との再会と和解、ノイズとしての高瀬さんのエピソードという3つのストーリーラインで構成する事に落ち着きました。中村戦のエピソードは当初は「三崎は言い訳はしない」のコマの後に入れようと考えていたんですが、テンポが悪くなると思ったので予告編的なエピソードとして発表しました(今回ピクシブで公開するにあたって一つの漫画としてまとめて読めるようにしましたが、どう見えるのか楽しみです)。 最後に三崎が秋山に会釈したというのは実況が言っていたんですが、映像的には微妙なので何回も巻き戻して確認しました。試合直後は選手も興奮状態なので後の言動と一致しない事がよくあるんですが、和解をした方がUFCを面白く見られる人が増えると思い、エピソードとして採用しました(後で発売された雑誌インタビューで秋山を認める発言をしていたのでホッとしました)。 最初は描くつもりのなかったものなのに、出来上がってみれば読んだ人の反応も非常によく、わからんもんだなあと思いました。 一番苦戦したのはサンチアゴの顔。サングラス外すと、あまり強そうに見えないんですよね。以前はサングラスはめたまま試合を描きました。今回の内容ではそうもいかないので、漫画のキャラクターとして動きがあって、なおかつ似てる顔にするのに苦労しました。描いていて楽しかったのは武田幸三選手です。
35
7
2505
2010-10-10 00:59
Comments (2)
完全版に慣れてしまうと地上波の出来は…。フジのTV中継に熱狂して、フジショックがあって、PPVを買う習慣が身に付きましたが、あの放送を見てPPV観戦に移行する人がどれだけいるのかと思いますね。時代とはいえ視聴率もイマイチだしなあ。
中村戦の時の三崎バッシングは「秋山にあれだけ言ってお前もか!?」みたいな流れでしたね。そしてこの間のDREAMはテレビ放送がひどかった…(会場組も公式BBSで落胆していましたが)