オロハネ１０

今日も重箱の隅を突付く作業ｗ
ほら、合造車大好きだから！
キャプション激長注意！！

１９５５年から１９６５年にかけて大量に増備された１０系軽量客車
当時、牽引定数換算３両のところ４両連結で運用できるとして列車の長編成化に多大に寄与した
現在の鉄道車両設計に対して、この形式が与えた影響は非常に大きい
座席車、寝台車、食堂車、荷物車、郵便車、旧型客車からの改造車と多種多様なバリエーションを誇り、優等列車に連結されて文字通り日本全国を走り回った
その中でも、急増する長距離夜行旅客を捌くために、
編成両数が制限される山岳線区向けに製造されたのがこのオロハネ１０
登場時は冷房装置の関係でナロハネ１０を名乗った。後年自重が増加してオロハネを名乗っている
形式記号から判るとおり、２等３等合造寝台車で９両が製造された
１０００両以上製作されたグループの中にあって本形式はたったの９両
まさに重箱の隅。レア中のレアである
当初はその目的どおりに山岳線区夜行のアルプス、きそ、妙高に使用された
晩年は寒冷地改造された５００番台グループが北海道で大雪、利尻に連結されて使用されたほか、本州では山陰本線のさんべにて使用された
１９７７年ごろに北海道夜行での使用が廃止され、１９７９年に全廃された
１０系客車そのものが軽量化のために老朽化が早く、座席車も含めて１９８５年には全ての車両が営業運転から退いている
１０００両も作られた割には生き残りが皆無な上に保存車が少ないのはその軽量化が祟ったとしか言い様がない
晩年は腐食で錆だらけ、外板は波打った車両ばかりだった

そんな有様であるので、このオロハネ１０については保存車も一切ない
後の車両設計に偉大なる功績を残した１０系客車郡でも一番不遇な存在ではないだろうか？
そして、現在のところ「新製された」、合造寝台車としては最後の形式となっている
現在、寝台特急に連結されているオロハネ２４だとかは、みな改造車なのである
いろんな寝台のタイプがあるカシオペヤ用のＥ２６系なんかにはあってもよさそうだが、
あれは全部Ａ寝台なのでこれもありえない話だ
更に、中央に客用扉を一つだけ設置する方式の車両は７８３系ハイパーサルーンまで出現していない（と、思う
運用から構造、設計にいたるまで非常に特異で今後も出現の可能性の少ない形態の車両であった

僕はもちろん年代的に乗れるはずもなく、見たことすらもない
１０系客車そのものも辛うじて廃車間際の座席車、
山陰本線運用の福知山だか京都だかのハコに乗れたに過ぎない
そんな幻であり、ある種の憧れのある車両でもあるのだ
ところで、なんでＫＡＴＯは１０系客車のラインナップにオロハネを入れてくれなかったのか・・・
仕方ないからＧＭのキット組んだよ

しかしホントに長いキャプションだなぁ
１０００文字超えてるぞｗ
だれが喜ぶかわからんが、少なくとも僕は満足です