【PFV】第三章 戦【ゾク族】
氷の橋の袂、イサを連れたゾク族とコーザン兵とが入り混じり戦線を駆け抜ける。
自然の造りし透き通る氷の橋の威容は、騒乱の行く末の中に在る。
地を、国を、家を背負い、背を晒し、人は各々に刃を揮う。
譲れぬものを抱くが故に、
雪の上に血は零れ、人は死に、
──生き残りし者らの掌の中には、意志だけが残される。
灰の空へ上げる雄叫びの声と共に、揮われる赤の刃が敵兵を切り捨てた同時刻。
戦の波に飲み込まれた男が、志半ばにして、雪の上に膝を突いた。
大柄な体躯が地に倒れ伏すその音は剣戟と戦の熱孕む鬨の声に掻き消され
前を見据える誰の耳にも届く事はないまま、雪の谷に埋もれる。
未だ、大地を覆う戦禍は未来へ手を伸ばす者らの行く手立ち塞がるまま、
折り重なる死は、ただ風景となりて眼前に広がる。
左から:モブゾク族モブ男、モブゾク族モブ平、シバク・デ【illust/16967871】、バレイ・ショ【illust/16601572】、ギューニ・ク【illust/16346268】、イナイナイ・ヴァ【illust/16574158】、コーザン領コノエ・キシドウ・プライスレス【illust/16495274】
ゾク族長オトー・ン【illust/16326974】【illust/17196952】【illust/17244900】【illust/17256825】【illust/17295396】
文章:砂雲【user/647735】
自然の造りし透き通る氷の橋の威容は、騒乱の行く末の中に在る。
地を、国を、家を背負い、背を晒し、人は各々に刃を揮う。
譲れぬものを抱くが故に、
雪の上に血は零れ、人は死に、
──生き残りし者らの掌の中には、意志だけが残される。
灰の空へ上げる雄叫びの声と共に、揮われる赤の刃が敵兵を切り捨てた同時刻。
戦の波に飲み込まれた男が、志半ばにして、雪の上に膝を突いた。
大柄な体躯が地に倒れ伏すその音は剣戟と戦の熱孕む鬨の声に掻き消され
前を見据える誰の耳にも届く事はないまま、雪の谷に埋もれる。
未だ、大地を覆う戦禍は未来へ手を伸ばす者らの行く手立ち塞がるまま、
折り重なる死は、ただ風景となりて眼前に広がる。
左から:モブゾク族モブ男、モブゾク族モブ平、シバク・デ【illust/16967871】、バレイ・ショ【illust/16601572】、ギューニ・ク【illust/16346268】、イナイナイ・ヴァ【illust/16574158】、コーザン領コノエ・キシドウ・プライスレス【illust/16495274】
ゾク族長オトー・ン【illust/16326974】【illust/17196952】【illust/17244900】【illust/17256825】【illust/17295396】
文章:砂雲【user/647735】
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2011-03-12 11:14
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