Project "Blue sphere" 11
部屋に入ってくるなり 「かいこうⅢのメインフレームが搬入されてくるんだよー」と、頭をぽりぽり掻きながら、やっとだよーと他人事のように呟く技術者さん。あたしを以前、海に放流した人だ。むずっと股と腋にむずがゆい感触が走る。あの時は大変だったんだから・・・魚とか・・・ 思い出すと顔がカァと赤くなる。「ただなー どうしたもんかなー 突然なんだよなー」とブツブツ言いながら、洗濯用のカゴに放り投げてあった白いレオタードをひょいとつまんで「うーん、場所がねぇ(みょーん) もっと早く連絡くれないと(みょーん) 確保できないよねー そんなに簡単に施設の面積は増えたりしないんだよなー」私は無言で技術者さんに歩みよると、みょんみょんと伸ばされるレオタードを取り上げようと手を伸ばした。するりと私に背を向けると、技術者さんは顔いっぱいにレオタードを押し当て「・・・はー。潮の香り。ついちゃうよねー コーティングしてくるって言うけど。ついちゃうよねー。匂い。それに、錆び。浮いちゃうよねー こんな具合に黄色・・・」 スパコーン!!! 私は履いていたスリッパで、そのエテ公の後頭部を思い切りしたたかに殴打し、力任せにレオタードをひったくった。「バカッ!!しんじゃえ!!!ここ、女子更衣室ですよ!??決めたじゃないですか!!!」「あたた・・・うん、分かってる。でも、今キミは服着ているし、これはテスト素材だから、観察しても特に問題ないと・・・」「こ、これは下着です!!大問題です!!!」「問題・・・そう、大問題なんだ。かいこうⅢのメインフレームが来る。でも今、うちには場所がない」「・・・いつ来るんです?」「もう向かってる。午後には第一便が。予定してるものは今日中には全部揃う」「・・・」「何も皆が休みの日によこさなくてもなぁ~ 人手もないし・・・ ただ来るモノをほっとくワケにもいかないし。と、言うわけで、今日はこれから僕と仮設搬入場確保ね」「それは・・・しょうがないですけど・・・」「お、ごめん。着信。・・・えー、参ったなぁそりゃ大変だ。はい、はい、すぐに、じゃ。・・・悪い、ちょっと急な呼び出し。かいこうⅢの搬入は任せた」「・・・は?」「AIブイにスケジュールDLさせておくから、彼に従って。ドレス着てね。結構力仕事だから。やば。もう行かなきゃ」「・・・え、えーっ!??」 これが午前中の話。私は海上で溜息をついた
121
107
5853
2011-07-03 02:40
Comments (4)
>たま~ゐくん あまり細かくしすぎても描くのが大変になっちゃうからね~ あと、女の子が可愛く見えるのが大前提だから、胸とかおなか、足は露出を多くしたい。そう考えると自然にデザインが決まってくるよ!
>mabaruさん ありがとうございます!!なんか回を重ねる毎に変態指数が上がる困った話ですが、楽しみにしてもらえるとうれしいです・・・!
やっと観にこれた・・・!このデザインすっごい勉強になります!特にお腹の辺りっていつもデザインに困るんです。。まだメカ娘絵全然うpって無いですがっ!今回の青は暗いですね。
このシリーズ大好きです(`v´)次回も楽しみにしております☆