僕の幼馴染を紹介します。

彼女の名は眠気さん。僕が生まれたときからずっと傍にいる幼馴染。彼女は寂しがり屋で、いつも一日に数回僕の元へ来て甘えてくる。「一緒に寝ようよ」って。彼女に抱きしめられると、体がずーんと重くなって、つい、彼女のおねだりを聞いて、ついベッドの上に誘導させられてしまう。。眠気さんは甘え上手なのだ。

そんな彼女が憎たらしく思う時がある。例えば、僕が大事な作業をやっている時も、
彼女はお構いなしに抱きついて甘えてくるのだ。「もう寝ようよ」って。

そういう時、僕は無理矢理彼女を引っぺがすのだけど、それでもしつこく、彼女は
「寝ようよ」と抱きついてくるのだ。
彼女のおかげでしでかした失敗は数え切れない。

でもね、眠気さんの事を悪く思わないで欲しい。彼女が甘えてくるのは、
僕のためなんだ。

僕は自己管理が出来ない奴だから、何か楽しい事があったら、それに夢中になって、自分の体の疲れとかを無視する事があって。
だから彼女が居るんだ。
彼女はいつも僕の体を心配して、僕が体のことを考えず活動していると、休ませようと努力していてくれている。

その努力があのなりふり構わない甘え方なのだけど。

でも、ベッドの上で一緒に横になっている時、僕は彼女が傍に居て幸せを感じる。

起きている時の我ままさとうって変わって、床を共にしている時、
僕が安心して、安らぎを感じる為に
全身を包み込まれるかの様に抱きしめて僕を受け入れてくれる。

彼女の胸の中はまるで一つの世界の様で広大で

僕の意識は彼女の胸の中に包まれて、ぼんやりと、僕は
昔の出来事や絵空事を見つつ、ただ彼女を貪るのだ。

その後、時が来て、僕は彼女の世界から元の世界へ戻る。

すぐ横に居る眠気さんは、「いっぱい休めた様で良かったよ。」とニコリと笑う。
「無理しないで頑張ってね。君の頑張っている姿は好きだけど、君の体は超人じゃないから、どんなに君の意識が強靭でも、体がついていけない。無理しない事も頑張る事の一つだよ。」と僕の頭を撫でてくれる。
「さっ、休んだ分頑張って来て！。新しい朝は始まったばかりだよ」と僕の肩をたたいて、それじゃと僕の前から去る。
立ち去るのは彼女なりの配慮なのだ。それに数時間後にまた会えるしね。

多分、これから一生傍に居る。そんな僕の優しい幼馴染。わっふるわっふる