ロッテの追求

現れたのは収容所の所長であり、ジャンヌ捕縛を裏で画策したロッテだった。ジャンヌとロッテ。直に顔を合わせるのは初めてだ。「私はロッテ・バックスリー。この収容所の最高責任者よ。あなたには国境警備隊長の権限を利用した、クーデターの疑いがかかっているわ。それも同族の魔の力を使ってね」。この女が例の……、そう考えながらジャンヌは反論する。「全くくだらないわ。そんな根も葉もない疑いのためにここまで大仰なことをしたわけ?なにより嫌疑というだけで警備隊長を収容所に収監する。そんなことが許されるわけないでしょう。すぐにここから出しなさい!」。軍隊という男社会に生きるジャンヌは、この状況に怯むことなく言葉を続ける。
19
16
6953
2012-11-04 23:35

 electric sheep


Comments (0)

No comments

Related works