早起き姫 第2話:10頁

「あの…こんなにしていただいて、とても…嬉しいんですけれど…」
それだけ言うと末娘は顔を真っ赤にしてうつむいてしまいました。
「どうぞ、何でも言ってみてください。あなたを運命に導くことが、私の役目ですから」
ノルンがそう言うと、末娘は小さな声で、ぽつりと言いました。
「あの…あの……色を、ドレスの色を、青に変えてもらえますか?」
「なぁんだ、そんなこと」
ノルンは安心したように言い、また杖を振ると、ドレスの衿から裾まですっかり深いコバルトブルーに変わっていました。
たしかにこちらの色の方が、末娘によく似合っていました。

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2013-09-18 17:44

 hnrfxm(くらげ)


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