黒漆塗平造三環頭横刀

黒漆塗平造三目紋環頭横刀 刃渡り55.9cm 重量約1.0kg
鎬を作らない平造横刀、一般的に朝鮮渡来と言われている姿ではなく、国産であるがまだ鍛造技術が未熟であり、重ねの厚い平造となった姿を写す。
基本として黒漆塗りの外装をそのままに、環頭部位三目紋と、鉄地の耳に段違いの家紋風にあしらう。
地鉄は小木目詰んで冴え、細かな地景交じり、淡く映りが立つ。
刃文は匂い口のうるみごころの直ぐ刃に小足(刃縁から刃中にかけて入る働きのこと、焼き刃に比べてやや柔らかいため、刃取りを施すと白く冴えて見える)、葉(よう、基本的に足と同じであるがこちらは刃中にとどまり縁に抜けない)を交える。

はた様より以来の古代の男が持つ剣シリーズ。今回も主人公の同輩がもつ剣という事である。
今回は取り回しの良さを重視し脇差程度の長さとしてある。短い割に重量があるのは、他の直刀が突きを主体とした戦術なのに対し、一撃をかいくぐり、厚さを増した刀身によって、至近距離から高威力で切りつけることを目的とした作り込みだからである。よって、切っ先はさほど鋭くなく、やや研磨によって反り心地の刀身にしつらえ、いなす、切り付ける、抜き去るを一挙動で行える設計としてある。

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2014-03-02 20:48

 dora


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