出陣だ!
まどマギファンタジー第15弾
各地に逼塞していた王女支持派を糾合し戦力を補強しつつ進軍を続けるサヤカ達。
気がつけばその戦力は一万五千に届こうとしていた。
行く先々で訓練と部隊編成を整え統一された一つの軍へと成長してゆく。
目指すはククルス大草原。
そこにはオリコ、カンナ、ヒトミの三巨頭とその傘下の大軍勢が待ち受けている筈だ。
ここで決着をつける、そう固く決意するさやかだった。
が、その状況は非常に厳しいものだった。
密偵の報告によれば、敵は既にククルス大草原に達し、万全の準備を整えているらしい。
要所に塹壕を掘り、騎兵対策の馬防柵を回らしているようだ。
又、配置された大砲の数は二百近くあり、これはサヤカ達が所有する大砲の三倍以上だ。
兵数は目測と定点観測を併用して調べ上げた結果、陣内には七万余の大軍勢が布陣していると思われる。
その大兵力を賄うだけの大量の輜重が各地より運び込まれており、その総量は異常気象でもなければ裕に三ヶ月は滞陣できる程だ。
兵は質量ともに極めて高く、ヒトミがばら撒いた金貨に集る傭兵達の中には「聖都大強略」や「戦の後難」の主役達の顔も見られた。又、ヒトミ自身が正式に要請を出したらしく、エスターライヒから大傭兵団(ランツクネヒト)が送り込まれて来ている。
カンナの招聘でダッタン人の長、大オルダ可汗も出馬してきている模様。
そして最も恐るべきはオリコの個人的護衛隊だ。
その人数は少ないが、何れも一騎当千の騎士達で構成されている。
考えていると鬱になる。
思考を転換しようとサヤカが視線を上げた刹那、並走していたホムラが馬を寄せ・・・
ホムラ「サヤカ。少しお話があるのだけれど、いいかしら?」
サヤカ「えっ、あっ、いいけれど、何?」
ホムラ「・・・サヤカ。唐突な質問で悪いけど、貴女、王女マドカをドコまでイったのかしら?」
サヤカ「はァ?・・・ドコまでって、まさか・・・ナニの事?」
ホムラ「今回の戦いは生死を賭けた戦いになる。その前に貴女に聞いておきたかったのよ」
サヤカ「・・・辺境伯爵殿。一大決戦の前に少し不謹慎ではなくて?」
ホムラ「いえ、そうは思わないわ、軽騎兵大尉」
サヤカ「貴女はそう思わなくてもこちらがそう思えば一緒よ」
ホムラ「そう・・・まあ、確かにそうよね」
サヤカ「そうだよ。ま、それを聴き出したければこの戦いに勝って生き残ることね」
ホムラ「ふふっ、そうするわ」
サヤカ「そうして下さい重騎兵大佐。場の空気が壊れるわ」
二人の会話を聞いていたキョウコは・・・
キョウコ「ふっ、大決戦を前にこれだけリラックス出来ていれば上等だな。これなら生き残る事が出来そうだ。まあ、戦場では往々にして想定外の事がおこるからな。あいつらに何かあったらあたしが盾になってやるか。頼んだゼ、神様」
進軍は続く。
各地に逼塞していた王女支持派を糾合し戦力を補強しつつ進軍を続けるサヤカ達。
気がつけばその戦力は一万五千に届こうとしていた。
行く先々で訓練と部隊編成を整え統一された一つの軍へと成長してゆく。
目指すはククルス大草原。
そこにはオリコ、カンナ、ヒトミの三巨頭とその傘下の大軍勢が待ち受けている筈だ。
ここで決着をつける、そう固く決意するさやかだった。
が、その状況は非常に厳しいものだった。
密偵の報告によれば、敵は既にククルス大草原に達し、万全の準備を整えているらしい。
要所に塹壕を掘り、騎兵対策の馬防柵を回らしているようだ。
又、配置された大砲の数は二百近くあり、これはサヤカ達が所有する大砲の三倍以上だ。
兵数は目測と定点観測を併用して調べ上げた結果、陣内には七万余の大軍勢が布陣していると思われる。
その大兵力を賄うだけの大量の輜重が各地より運び込まれており、その総量は異常気象でもなければ裕に三ヶ月は滞陣できる程だ。
兵は質量ともに極めて高く、ヒトミがばら撒いた金貨に集る傭兵達の中には「聖都大強略」や「戦の後難」の主役達の顔も見られた。又、ヒトミ自身が正式に要請を出したらしく、エスターライヒから大傭兵団(ランツクネヒト)が送り込まれて来ている。
カンナの招聘でダッタン人の長、大オルダ可汗も出馬してきている模様。
そして最も恐るべきはオリコの個人的護衛隊だ。
その人数は少ないが、何れも一騎当千の騎士達で構成されている。
考えていると鬱になる。
思考を転換しようとサヤカが視線を上げた刹那、並走していたホムラが馬を寄せ・・・
ホムラ「サヤカ。少しお話があるのだけれど、いいかしら?」
サヤカ「えっ、あっ、いいけれど、何?」
ホムラ「・・・サヤカ。唐突な質問で悪いけど、貴女、王女マドカをドコまでイったのかしら?」
サヤカ「はァ?・・・ドコまでって、まさか・・・ナニの事?」
ホムラ「今回の戦いは生死を賭けた戦いになる。その前に貴女に聞いておきたかったのよ」
サヤカ「・・・辺境伯爵殿。一大決戦の前に少し不謹慎ではなくて?」
ホムラ「いえ、そうは思わないわ、軽騎兵大尉」
サヤカ「貴女はそう思わなくてもこちらがそう思えば一緒よ」
ホムラ「そう・・・まあ、確かにそうよね」
サヤカ「そうだよ。ま、それを聴き出したければこの戦いに勝って生き残ることね」
ホムラ「ふふっ、そうするわ」
サヤカ「そうして下さい重騎兵大佐。場の空気が壊れるわ」
二人の会話を聞いていたキョウコは・・・
キョウコ「ふっ、大決戦を前にこれだけリラックス出来ていれば上等だな。これなら生き残る事が出来そうだ。まあ、戦場では往々にして想定外の事がおこるからな。あいつらに何かあったらあたしが盾になってやるか。頼んだゼ、神様」
進軍は続く。
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2015-02-09 20:24
Comments (8)
もう15弾まできてるんですよね~♪進軍の合間でもしっかり会話を紹介するところがたのしいところ♪冒険はまだまだ続きますよね!(*^^*)
View Repliesまるでヨン・ゲソムン閣下やヤン・マンチュン大将軍みたいなカッコ良さですね!
View Replies戦いは数と質だけじゃないってところを見せつけてやるのです! BC216年のローマの悪夢カンナエの会戦におけるハンニバルの采配のように!
View Replies一体何の話をしているのやらw毎度の事ながら、甲冑の描き込みが精密でカッコイイです!!
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