【彩世絵巻】薄羽白蝶【第四世代】
彩世絵巻_illust/47101565
娘は愛が欲しかった。
ただ愛してもらいたかった。
父に、母に、兄に、伯母に。
愛してもらいたかったのだ、例え二番でも三番でも、確かに愛されていればよかった。可哀相な娘は愛に餓えていたんだよ。
だが、娘の家族は娘を愛さなかった。娘に興味すらなかったのさ
✾薄羽 白蝶(ウスバ シロチョウ)
✾人間
✾女
✾19歳
✾160㎝
✾一人称:私(わたくし)
✾二人称:貴方
お母様と同じ髪、お母様と同じ瞳、お母様と同じ青い衣。まだ足りない?なぜお父様は私を愛してくれないのですか?
紫のあの瞳を持っていないから?私がお母様ではないから?お父様は私に興味すらないのよ、お母様以外の女だから
お兄様達が私を嗤うの、私のことを愚か者だと。そんなことわかってる
お兄様達の方が愚かなのよ。お父様を愛しもしないで愛されないからとお父様を見限るなんて。
愛されようともしないでお父様を恨む褄黄お兄様…お兄様の哀しみは私では拭えない?
伯母様の哀れな愛にすがった黒星お兄様…伯母様に取られてしまった私のお兄様
この家から逃げ出した赤星お兄様…私を連れ出してくれずそして他の女に取られてしまった
みんなみんな愚かで仕方ないわ。お兄様達でさえ私を愛してくれない
ああ、いいのよ、私はお父様に愛していただきたいだけだからお兄様達なんてどうでもいいのいらないわ。本当はみんなに愛してもらいたい
どうして誰も愛してくれないの?
お母様も愛してくれない?嗤われても憎まれても私のことを見てくれるならそれでいい
愛してくれるのなら冥府までも
深咲さん【illust/49458980】
青はお父様の衣の色。白はお父様の髪の色。赤はお父様の瞳の色。そして蝶は 紫は お母様の瞳
美しい人だった。私の好きな色を全て持った。けれどまるで生きた人には見えないお人。
美しい蝶を目で追えば、視線に気づかれたのか紫の瞳がこちらを向いた。まるでお母様の瞳のような優しいもの
初めて誰かに見てもらえた気がした。家族の誰からも愛されなかった私が彼の紫の瞳に留まることができたことに、少しだけ胸が高鳴った。お父様とお母様と同じ色のこの人ならば私を見てくれるだろうか
冥府廻の、日陰蝶。やはりこの人は蝶なのだ。美しく儚げでしかし触れればどこかへ引きずり込まれてしまいそうな。
青い蝶の仕事は死者と生者を繋ぐこと。お兄様を愛さなかったあの愚かな女達を降ろしてほしいと依頼すれば、彼はその身に彼女らの魂を宿した。
唇から紡がれる兄らへの恨み憎しみ怒り。こんな女達などいらないのだ。愛すべき兄への冒涜なんて必要ない。彼の口を借りて醜いことを喚くだなんて許せない
そんな私を見て蝶が言った。私を空っぽだと彼は言った。
「空っぽなのは、貴方様の方でしょう」
「日陰蝶様、とおっしゃるのですか。貴方はとても美しい蝶なのですね。」
「私は薄羽白蝶と申します。ええ、同じ蝶でございますね、同じ。ふふ。依頼を聞いてくださいますか?…兄らが殺した娘達を降ろしていただきたいのです」
「深咲様、貴方が望むのならば私は全てを捨てて貴方様と共にありましょう。深咲様は私を愛してくださるのでしょう?どこまででも何があっても貴方のお側に置いてください」
例え冥府であろうと貴方が連れていってくださるなら
父でも母でも兄でもない、貴方を私の手で殺してみせましょう。
だから貴方もその当たらないナイフを外したりなどしないでください。
私の心の臓に、真っ直ぐに、突き立てて。
私の魂ですらも離すことは許さない
深咲、愛してるわ私の青い蝶
深山
深白【】
「愚かな娘達。私達よりも幸せになんて、なれないでしょう。」
父:薄羽 蜉蝣【illust/48826689】
母:毒島 夕顔【illust/48850647】
兄:褄黄【illust/49301282】
:黒星【illust/49301205】
:赤星【illust/49301501】
みんな憎くて仕方ない
私を愛してくれない家族なんてみんないらないわ。ああ、憎たらしい。でも愛しているの。だからみんな私の手で殺してしまいたい。
愛される為に私は多くのことをしてきたのよ。それでも愛してくれないならそれはいらないモノ。でもせめて私の手で死んで
もうみんないらなくなってしまったの。
私が求めていたものは何だったのでしょう。
ただもう、深咲が居てくれれば、それだけで十分になった。
いつまでも側に居たいと思った。
この蝶を逃がしたくないと思った。
空っぽの籠に蝶が留まった。
私は内から籠の戸を閉めてしまったのよ。
美しい蝶とただ2匹だけの籠にしてしまいたくて。
でも鍵はまだかかっていない。
貴方がこの胸を刺して、それで、やっと
娘は愛が欲しかった。
ただ愛してもらいたかった。
父に、母に、兄に、伯母に。
愛してもらいたかったのだ、例え二番でも三番でも、確かに愛されていればよかった。可哀相な娘は愛に餓えていたんだよ。
だが、娘の家族は娘を愛さなかった。娘に興味すらなかったのさ
✾薄羽 白蝶(ウスバ シロチョウ)
✾人間
✾女
✾19歳
✾160㎝
✾一人称:私(わたくし)
✾二人称:貴方
お母様と同じ髪、お母様と同じ瞳、お母様と同じ青い衣。まだ足りない?なぜお父様は私を愛してくれないのですか?
紫のあの瞳を持っていないから?私がお母様ではないから?お父様は私に興味すらないのよ、お母様以外の女だから
お兄様達が私を嗤うの、私のことを愚か者だと。そんなことわかってる
お兄様達の方が愚かなのよ。お父様を愛しもしないで愛されないからとお父様を見限るなんて。
愛されようともしないでお父様を恨む褄黄お兄様…お兄様の哀しみは私では拭えない?
伯母様の哀れな愛にすがった黒星お兄様…伯母様に取られてしまった私のお兄様
この家から逃げ出した赤星お兄様…私を連れ出してくれずそして他の女に取られてしまった
みんなみんな愚かで仕方ないわ。お兄様達でさえ私を愛してくれない
ああ、いいのよ、私はお父様に愛していただきたいだけだからお兄様達なんてどうでもいいのいらないわ。本当はみんなに愛してもらいたい
どうして誰も愛してくれないの?
お母様も愛してくれない?嗤われても憎まれても私のことを見てくれるならそれでいい
愛してくれるのなら冥府までも
深咲さん【illust/49458980】
青はお父様の衣の色。白はお父様の髪の色。赤はお父様の瞳の色。そして蝶は 紫は お母様の瞳
美しい人だった。私の好きな色を全て持った。けれどまるで生きた人には見えないお人。
美しい蝶を目で追えば、視線に気づかれたのか紫の瞳がこちらを向いた。まるでお母様の瞳のような優しいもの
初めて誰かに見てもらえた気がした。家族の誰からも愛されなかった私が彼の紫の瞳に留まることができたことに、少しだけ胸が高鳴った。お父様とお母様と同じ色のこの人ならば私を見てくれるだろうか
冥府廻の、日陰蝶。やはりこの人は蝶なのだ。美しく儚げでしかし触れればどこかへ引きずり込まれてしまいそうな。
青い蝶の仕事は死者と生者を繋ぐこと。お兄様を愛さなかったあの愚かな女達を降ろしてほしいと依頼すれば、彼はその身に彼女らの魂を宿した。
唇から紡がれる兄らへの恨み憎しみ怒り。こんな女達などいらないのだ。愛すべき兄への冒涜なんて必要ない。彼の口を借りて醜いことを喚くだなんて許せない
そんな私を見て蝶が言った。私を空っぽだと彼は言った。
「空っぽなのは、貴方様の方でしょう」
「日陰蝶様、とおっしゃるのですか。貴方はとても美しい蝶なのですね。」
「私は薄羽白蝶と申します。ええ、同じ蝶でございますね、同じ。ふふ。依頼を聞いてくださいますか?…兄らが殺した娘達を降ろしていただきたいのです」
「深咲様、貴方が望むのならば私は全てを捨てて貴方様と共にありましょう。深咲様は私を愛してくださるのでしょう?どこまででも何があっても貴方のお側に置いてください」
例え冥府であろうと貴方が連れていってくださるなら
父でも母でも兄でもない、貴方を私の手で殺してみせましょう。
だから貴方もその当たらないナイフを外したりなどしないでください。
私の心の臓に、真っ直ぐに、突き立てて。
私の魂ですらも離すことは許さない
深咲、愛してるわ私の青い蝶
深山
深白【】
「愚かな娘達。私達よりも幸せになんて、なれないでしょう。」
父:薄羽 蜉蝣【illust/48826689】
母:毒島 夕顔【illust/48850647】
兄:褄黄【illust/49301282】
:黒星【illust/49301205】
:赤星【illust/49301501】
みんな憎くて仕方ない
私を愛してくれない家族なんてみんないらないわ。ああ、憎たらしい。でも愛しているの。だからみんな私の手で殺してしまいたい。
愛される為に私は多くのことをしてきたのよ。それでも愛してくれないならそれはいらないモノ。でもせめて私の手で死んで
もうみんないらなくなってしまったの。
私が求めていたものは何だったのでしょう。
ただもう、深咲が居てくれれば、それだけで十分になった。
いつまでも側に居たいと思った。
この蝶を逃がしたくないと思った。
空っぽの籠に蝶が留まった。
私は内から籠の戸を閉めてしまったのよ。
美しい蝶とただ2匹だけの籠にしてしまいたくて。
でも鍵はまだかかっていない。
貴方がこの胸を刺して、それで、やっと
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2015-03-22 00:16
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