【PFT】鬼人　ゴウエン

知ってるか、鬼石人の傭兵がいるらしい。

旅先で出会った商人の男がそんな話をし始めた。

おや、アンタその顔は知らないね。鬼石は知ってるだろう？魔宝石にもなるあれだよ。あの石を生み出す一族がいてな。昔は国もあったらしいが、今じゃ二国に飲み込まれて跡形もねえ。おお、話がずれたか。とにかく、その、鬼石を体から生み出す一族がいるんだよ。火のように紅い髪に、熾火の様な瞳をもって、鉱石を身に纏う一族さ。頭には鉱石でできた角がある。力はめっぽ強くて、岩さえも砕くらしい。身体能力も高いらしいな。傭兵向きに見えるだろう？だがな、あいつらには致命的な弱点があるんだよ。
その力を振るえば、振るうほど、体にある鬼石の比重が増していくってやつよ。そして最後には岩の様に巨大な鬼石の塊になっちまうらしい。だから、傭兵なんぞやる輩は鬼石人には居ないんだよ。普通はな。だがな、今、二国が争うこのご時世に、居るらしいんだよ。岩を砕き、魔法をぶっぱなす、鬼石人の傭兵がよ。酔狂極まりねえよなァ…確か名前は…

そこまで聞いて、旅人は、喉奥で笑う。
何が可笑しいと憤慨する商人に、外装のフードをとってまっすぐ顔を向ける。
息を飲み、瞠目する相手に、
視界にチラつく火のように紅い長髪が風になびく。
熾火の双眼を細め、ニヤッと青年は牙剥き笑う。

「傭兵、ゴウエンだろう？」

酔狂もので良けりゃ護衛にでもどうだい？そういって笑う青年の頭には2本の角。

これは、戦乱の刹那を生きた鬼の物語。

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ゴウエン（２６）

鬼石人の傭兵。
剛腕と魔法の確かな腕を持つ。剣は（剛腕のあまり、砕いてしまうので）苦手。
気さくな人柄だが、一たび敵と認めた者に容赦はない。
時折、力のコントロールをミスって物を（盛大に）壊す。

一人称：俺　　他者：アンタ、呼び捨て、（雇い主には一応敬称はつける）
身長　183cm

「ようよう。おもしれェことしてるじゃん。俺も混ぜろよ！」
「振り向くも、往くも全ては己が意思一つだろう。」
「笑え、そして、叫べよ。アンタはそこにいるんだろう？」

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◇補足めいたもの（illust/49767794）

◇企画元：pixivファンタジアT【illust/49662235】開催おめでとうございます！
キャプショは随時更新予定。
評価、ブクマありがとうございます。よろしくお願いします。