滋養

ラクス「・・おい、そこぉ！！隠れてないで出てこい！！」

「おわっ すいませんねえ、つい家と間違えちまって・・・そんじゃ」

レーネ「待て、お前はどこの犬だ？」

「へっ？あ、あっしは通りすがりのもんでして・・・これから自分の年金の情報が洩れてないか確かめにいかないといけないんでございますよダンナ！！というわけで放してくだせえましー 忙しいんですから」

ラクス「こいつ なめてない？殺しちゃお！！」

フェリド「待ちたまえ」

ラクス「フェリド様、どう見てもこいつは仕事帰りにいつも寄る屋台の血液酒よりもまずそうですし 殺すしかありませんよー」

フェリド「君もそうすぐに殺すクセはやめたまえ それより、君は何者なんだい？こんなところに入り込んでくるなんて・・・どう考えても普通じゃないねえ ヴァンパイアだってプライバシーの保護はまもられているんだよ？」

「すみませんねえ・・それがつい女子更衣室と間違えちまったもんで」

レーネ「もしかして人間がいう『のぞき』とかいうやつか？くだらんな・・・吸血鬼の『はらわたのぞき』も決して崇高なものではないが・・・」

フェリド「そろそろ おとぼけは終わりにしようじゃないか 僕らに用があってきたんだろう？」

「さすがは第七位始祖様 お話が早いですなぁー 実は家畜の血をおいしくする方法をお教えしようと思いまして・・・」

フェリド「そんなことができるのかい？」

「ええ それには ちょいとお手を汚すことになりますが よろしいですか？」

フェリド「いまさら手を汚すことを僕らが拒むとでも？家畜くんたちは僕らにとって大事な糧なんだよ 地球上の人間を全部家畜にして その上に吸血鬼の帝国を築くのが僕らの長年の夢だった」

「そういうことに協力を惜しまないのが俺ですよ ではお教えいたしましょう 人間にとってなくてはならない大事なモノがありますから それをですね・・・」

ラクス「お前もミカエラと同じだな どっちの味方なんだ？」

「さあね 俺は正しいほうの味方だよ まだこのダンナはお若いようだが、腕と勘は確かなようだな もう少しで『逆さ卍抜き』を披露できたものを・・・」

フェリド「当たり前だよ 君の腕で斬れるものは大根くらいと思ったら 危うく大事な部下を失くすところだったよ そんなもので料理の腕でも磨いてるのかな？」

「俺は洒落のわかる人が好きでねえ 人間だろうと吸血鬼だろうと それならばいい 持つべきものはパートナーではありませんかな？」

フェリド「なるほどねえ・・同感だよ」

「そう パートナーですよ・・」

アンケート:フェリド「エイプリルフール！？それはうまいのかい？ 実においしそうじゃないか！！どんな血なんだろうねぇ ワクワクするなー」