短時間挑戦 2607

 *さて、本日の短時間挑戦は飛行物体で御座います。
 御覧の通りかなりの異様を誇る機体。
 操縦席の左右非対称性など特異な部分が多くバランス取りに骨を折る事に。
 結局お時間は26分となりました。

 *本日の飛行機はde Havilland社のDH.110 Sea Vixenで御座います。
 1951年初飛行を行い1959年生産が開始されました。
 総生産数は僅か145機と大変少なく1972年に退役しております。
 特徴的なお名前を冠する事の多い同社の機体の例に漏れず、Vixen雌狐と名付けられました。

 分類は艦上戦闘機で全天候仕様で御座います。
 流石英国面などと揶揄される様にこの機体も独特の形状。
 双胴型の機体という点でも珍しい上に操縦席が機体の中心軸からずれた位置に据え付けられております。
 なんでも、レーダー操作を行うレーダー手の座席空間を確保する為の配置だったのだとか。
 要するに、この操縦席隣の小さな盛り上がりの中にレーダー手は押し込まれ、側面の小さな窓からしか外をうかがう事が出来ない作りでした。
 ちなみに、ギリギリ超音速が出せる程度の速度は出せた様で装備品も結構な重装備が搭載出来たようです。

 戦闘機、バンパイアの発展型であるヴェノムの主翼形状を後退翼へ変更し、全天候能力を付与した機体として英空軍から発注されたのだとか。
 機体形状は特異な代物ですが、初飛行までは順調にこぎ着けた物の、翌52年航空ショーでのでも飛行中に空中分解。
 当然墜落し、何と民間人29人を含む犠牲者を出す大惨事を引き起こしてしまいます。
 当然空軍は契約をキャンセルし、ヴィクセンは不採用へ。
 この際、ジャベリンが代わりに採用されたそうです。

 しかし、捨てる神あれば拾う神あり。
 海軍がこの機体に興味を示し、艦載機として使用する事を決めたそうです。
 その際、シー・ヴィクセンと命名され、艦上使用の為の改良が施されました。
 そして、59年から部隊配備が行われ、中東やアフリカでの警戒任務に従事し、72年に退役したそうです。

 ちなみに、航空ショーで大惨事を引き起こした当機体ですが、この独特の形状も相まって現代でも航空ショーで使用されております。

 *本日の見学者さんは雌狐と呼ばれておりますので、傾国の美女である金毛九尾のお狐様で御座います。
 元は傾国の美女であり、後に殺生石となり、そこから隙間さんの式として第二の生を受けるに至ったお狐様。
 その美貌、所作等々往事の儘の容姿をしっかりと保っております。

 現在ではその腹黒さもすっかりなりを潜め、可愛い猫叉さんのお世話と手の掛かるご主人様のお世話に明け暮れておりますが、それでも時々は非番の日も御座います。
 そんなときに現世へお出かけし、散歩と洒落込みます。
 その際に発見した何とも奇妙な鉄の鳥。
 頻度現世へお出かけしているお狐様ですが、この様な形状の鉄の鳥は殆ど見かけた事も御座いません。

 何とも奇妙な容姿の鉄の鳥が気になったお狐様。
 暫しその飛行に付き合って併走飛行を行うと、その後地上でお土産を購入し、帰途へ就くのでした。

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2015-08-22 22:18

 ポテトサラダ


Comments (2)

ふじみのる 2015-08-22 23:19

このアングル!完璧なフォルム!かっけー!

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