サヤカよ、駆けろ！

まどマギファンタジー異聞

対エスターライヒ戦、第2弾
胸甲騎兵とピストル・ライターの群れに突撃をかけるホムラの有翼重装騎兵旅団。
その猛烈な突撃はカラコール戦法を仕かけるライター群を一撃で突き破り、慌てたライター達を胸甲騎兵の群れへと押しやった。
鉄壁の横帯陣形を誇る胸甲騎兵の後方へ隠れて体勢を立て直そうとの思惑が働いた筈だ。
だが、有翼重装騎兵の勢いに呑まれたライター達は何と自軍の隊列内に紛れ込もうと強引に方陣内に逃げ込んだのだ。
今度は胸甲騎兵達が驚く番だった。ピストル・ライターなど牽制の駒程度にしか見ていなかったが、それにしてもこの為体。
しかも、身を守る為に自軍に突進して来るとは！
胸甲騎兵の陣形に乱れが生じ、馬脚が衰える。
今だッ！
ホムラは自身の旅団に再度の突撃を敢行させる。
当たるを幸いに突きまくり、斬りまくる有翼重装騎兵達。
装備優秀、士気旺盛な胸甲騎兵達も陣形を崩された状況で東方世界最強の有翼重装騎兵を相手にするのだから苦戦必至。
だが、パッペンハイム伯は第2陣の突撃を命じない。
ここで突撃をかけた処で混乱に拍車をかけるだけである事を十分察しているのだ。
広大なポルスカ大草原で鋼鉄対鋼鉄の死闘が続く。

一方、サヤカ率いる軽装騎兵群はクロアート、ハンガリア軽騎兵の追撃を強引に振り切りエスターライヒ砲兵陣に突撃をかけようとしていた。
ズラリと並ぶ黒光りする砲身群。
その数、凡そ300門。
両翼にはさく杖で銃を支えた重マスケット銃兵と帝国傭兵（ランツクネヒト）の大軍が配されている。
完全な三日月（鶴翼）陣形だ。
だが、サヤカ以下軽騎兵達は馬脚を一層速め一陣も風となって敵陣に突き進む。
有効射程内。
帝国が誇る全装カノン砲が一斉に火を吹いた。
サヤカの両側面に砲弾が着弾に人馬が肉塊となり四散する。
敵は明らかに対人用のブドウ弾と鎖弾を使用している。
軽騎兵には死の洗礼だ。
しかし、サヤカ達は止まらない。
敵陣目指してまっしぐら！！

※また、線画でございます。キャラ絵以外は色鉛筆で塗るとチープな表現になってしまう気がして・・・まあ、私の塗りが下手で雑なだけなのですが・・・汗