#32 くずれゆく…
(先生、まだかな…)
今日は、わざと部活を休んだ
初めてしたズル休みは、心が痛んだが
公園で彼女を待つまでの時間への大事な準備だと思うと
片隅に納得の花も咲くのだった
牧野「お、今日はやってるんだね」
(先生)
俺「え、ええ」
牧野「今日は家で飲もうと思って、ほら、新商品
秋味ビールだって」
先生はいつものようにベンチに掛けた
缶の開く音がして 爽快なため息が続く
牧野「今日はポカやっちゃって、また他の先生方に迷惑掛けちゃって
午後からずっと対応に追われててね
部活にも顔出せなくて」
そう言って気まずい表情になる
彼女に、付き合っている人が聞かないと。
でも
聞いてどうなるっていうんだろう?
答えがイエスだったら?
貴方はただの生徒でしかない。って言われたら?
素直に祝福できる余裕はない
それより先に、自分は身を切り刻まれるように
苦しみ、絶望するだろう
思い立ったのに、いざとなると怖くて
切り出せなかった
牧野「なんかさ、いつもは代わり映えしない反復運動を
ニコニコ楽しそうにやるじゃない
今日は とても辛そう」
俺「調子が…悪いのかも」
牧野「そっか、だったら帰って休まなきゃ
帰りのHRも顔色悪かったし
じゃ、私も帰ろっと」
先生が勢いをつけてベンチから立ち上がる
牧野「わっ」
しかしバランスを崩して、回転するように倒れこむ
俺「危ない」
俺は駆け寄って先生を支えた
牧野「ありがと。今日はお昼からほとんど食べてなくて
すきっ腹にお酒入れたから、回るのも早いのかも
もういいよ 立てるから」
肩をつかむ手に力が入る。こんなに近いのに、気持ちは遠くにあるのだろうか
どうにもならない気持ちが頭の中で渦巻く
牧野「ねぇ。どうしたの?」
今日は、わざと部活を休んだ
初めてしたズル休みは、心が痛んだが
公園で彼女を待つまでの時間への大事な準備だと思うと
片隅に納得の花も咲くのだった
牧野「お、今日はやってるんだね」
(先生)
俺「え、ええ」
牧野「今日は家で飲もうと思って、ほら、新商品
秋味ビールだって」
先生はいつものようにベンチに掛けた
缶の開く音がして 爽快なため息が続く
牧野「今日はポカやっちゃって、また他の先生方に迷惑掛けちゃって
午後からずっと対応に追われててね
部活にも顔出せなくて」
そう言って気まずい表情になる
彼女に、付き合っている人が聞かないと。
でも
聞いてどうなるっていうんだろう?
答えがイエスだったら?
貴方はただの生徒でしかない。って言われたら?
素直に祝福できる余裕はない
それより先に、自分は身を切り刻まれるように
苦しみ、絶望するだろう
思い立ったのに、いざとなると怖くて
切り出せなかった
牧野「なんかさ、いつもは代わり映えしない反復運動を
ニコニコ楽しそうにやるじゃない
今日は とても辛そう」
俺「調子が…悪いのかも」
牧野「そっか、だったら帰って休まなきゃ
帰りのHRも顔色悪かったし
じゃ、私も帰ろっと」
先生が勢いをつけてベンチから立ち上がる
牧野「わっ」
しかしバランスを崩して、回転するように倒れこむ
俺「危ない」
俺は駆け寄って先生を支えた
牧野「ありがと。今日はお昼からほとんど食べてなくて
すきっ腹にお酒入れたから、回るのも早いのかも
もういいよ 立てるから」
肩をつかむ手に力が入る。こんなに近いのに、気持ちは遠くにあるのだろうか
どうにもならない気持ちが頭の中で渦巻く
牧野「ねぇ。どうしたの?」
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2018-03-03 01:40
Comments (83)
一世一代の告白か、否か…ですね ただし、あくまでも主人公の早とちりでない事を祈りたいですが
このまま何もできずに見送ってしまうのか、そんな事が頭の中に浮かんでくる 「(俺は...この人に対して何をすれば)」 けれど想いを伝えてしまえば重荷になってしまう それは先生から笑顔を曇らせる事に繋がってしまうからだ でも―― 「(――っ!!)」 次の瞬間、俺は――
Zettai tsutaeru yo! https://youtu.be/MWB0R87duow ♪ TELL HER THAT YOU'RE ALWAYS GOING TO LOVE HER! ♪
View Repliesアップお疲れ様です 自分だったら弱ってる時に聞くのはちょっととためらうかもしれませんが、ここは行くべきかなーと思います 何回も言いますが本当に素晴らしいお話と絵をハイペースでアップされててすごいなあと思います。色々お忙しいようですが、続きを楽しみにしています。
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