【ポケフロ0】あついあいは
「んー、参ったなぁ。あそこまで徹底して身内で固めるって相当警戒心が強いというか、臆病なのかもなぁ……」
問答無用で投げつけられたはらいのけだまに思わずひとりごちる。
「もー……愛が足りないなぁ!」
どうせならもう少し話をして退屈を紛らわせたかったが仕方がない。ものの見事に払いのけられて見上げる空は暗雲立ち込めるダンジョンの中。じりじりと肌を焼く。
「うっへぇ、ほのおタイプじゃなかったらしんどかっただろうなぁ……さーて、ほかのナラズ者を探そう」
ふらふらと歩き回ると途中でどこかで見たようなポケモンが襲ってくる。シュガーとしては見覚えがない気がするけれど、なんとなーく見たことがあるような気がするランターン。
襲い来るそれを蹴り飛ばしてあまいかおりに乗せてメロメロを放つと、正気を失ったままの彼はシュガーに深々と頭を垂れる。
「んー、やっぱ理性は戻らないか。これはこれで支配を逃れたって言えるのかなー?」
ふよふよと空中を泳ぐランターンに腰掛け、悠々と熱気の中を進む。リフレクターでランターンごと包み込み、めざめるパワーによる氷で中で涼みながらランターンをねぎらう。
それに答えるようにくるると鳴き声と嬉しそうな表情。一方的だろうがなんだろうが、支配権を奪うことができるならここから脱出させることも難しくはないはずだ。
そう考えていると、飛び散るインクが目に写った。
「これで正気に戻っただろ、ほら、さっさと出て行くんだ」
「目が覚めた?ならよかったよ」
ポケモンたちの救出を行なっているのは独特なカラーリングのポケモンたち。
「あっ、正気の人がいるー!」
ランターンとともにそちらへ向かい、無抵抗を両手を上げて証明する。片手には武器である警棒。
「ん?アンタ、何者だ?」
「コーラルのシュガー!この世界を愛してるただのパティシエだよっ♡」
「ただのパティシエがこんなところになんでいるわけー?」
「だって大好きな世界が壊されそうだし、一応ボウケン者だからね。今回はボウケン者もナラズ者もいがみ合ってる余裕はなさそうだし、せっかくならナラズ者の子達と手を組みたくってさ」
「ふーん、なんのためにそんなことをする必要がある?ボウケン者同士で手を組めばいいんじゃないか?」
「それだと敵のままだもの。同じ敵が現れた今ならナラズ者とボウケン者の壁はきっと壊せる。そんなくだらない縛りも関係なく愛し合える!だから、ボウケン者とナラズ者が同行してる事実を増やしたいんだよねー」
「ふーん、なるほど。そのランターンはなんなの?まともに見えないけど」
「正気の相手ならともかく理性がない相手だとメロメロが深くなりすぎちゃうんだよねー。……なんて、普通のメロメロだと抵抗されそうだったから完全に堕としてぼくのナイトになってもらってるの。この方が安全だし、これが終われば解放できるしね!」
リフレクターを拡大して二人を冷えた空気の詰まった空間に収めると、ふわふわと笑い、ランターンを撫でる。
「さっきも雷鳴盗賊団の団長さんと交渉したけど失敗しちゃったんだよねー。きみたちさ、よくわからないけどポケモンを正気に戻せるんでしょ?戦力として協力させてほしいなっ!」
リフレクターに入り込んだマグマッグを警棒で痺れさせ、優しく抱きしめると、その瞳はとろんとした恍惚なものに変わる。
「ぼくだとこれが限度だからさぁ……」
ランターンとマグマッグを従え、優しく慈しむように撫でている姿に薄ら寒さすら感じるが、戦力たるには十分だろう。
「ね?おねがい、ぼくを仲間に入れて★」
こちらの展開(illust/74979660)に辻エンカ!
お借りしました
ベクターさん(illust/72235719)
ティーベくん(illust/72258745)
シュガー(illust/74847645)
問答無用で投げつけられたはらいのけだまに思わずひとりごちる。
「もー……愛が足りないなぁ!」
どうせならもう少し話をして退屈を紛らわせたかったが仕方がない。ものの見事に払いのけられて見上げる空は暗雲立ち込めるダンジョンの中。じりじりと肌を焼く。
「うっへぇ、ほのおタイプじゃなかったらしんどかっただろうなぁ……さーて、ほかのナラズ者を探そう」
ふらふらと歩き回ると途中でどこかで見たようなポケモンが襲ってくる。シュガーとしては見覚えがない気がするけれど、なんとなーく見たことがあるような気がするランターン。
襲い来るそれを蹴り飛ばしてあまいかおりに乗せてメロメロを放つと、正気を失ったままの彼はシュガーに深々と頭を垂れる。
「んー、やっぱ理性は戻らないか。これはこれで支配を逃れたって言えるのかなー?」
ふよふよと空中を泳ぐランターンに腰掛け、悠々と熱気の中を進む。リフレクターでランターンごと包み込み、めざめるパワーによる氷で中で涼みながらランターンをねぎらう。
それに答えるようにくるると鳴き声と嬉しそうな表情。一方的だろうがなんだろうが、支配権を奪うことができるならここから脱出させることも難しくはないはずだ。
そう考えていると、飛び散るインクが目に写った。
「これで正気に戻っただろ、ほら、さっさと出て行くんだ」
「目が覚めた?ならよかったよ」
ポケモンたちの救出を行なっているのは独特なカラーリングのポケモンたち。
「あっ、正気の人がいるー!」
ランターンとともにそちらへ向かい、無抵抗を両手を上げて証明する。片手には武器である警棒。
「ん?アンタ、何者だ?」
「コーラルのシュガー!この世界を愛してるただのパティシエだよっ♡」
「ただのパティシエがこんなところになんでいるわけー?」
「だって大好きな世界が壊されそうだし、一応ボウケン者だからね。今回はボウケン者もナラズ者もいがみ合ってる余裕はなさそうだし、せっかくならナラズ者の子達と手を組みたくってさ」
「ふーん、なんのためにそんなことをする必要がある?ボウケン者同士で手を組めばいいんじゃないか?」
「それだと敵のままだもの。同じ敵が現れた今ならナラズ者とボウケン者の壁はきっと壊せる。そんなくだらない縛りも関係なく愛し合える!だから、ボウケン者とナラズ者が同行してる事実を増やしたいんだよねー」
「ふーん、なるほど。そのランターンはなんなの?まともに見えないけど」
「正気の相手ならともかく理性がない相手だとメロメロが深くなりすぎちゃうんだよねー。……なんて、普通のメロメロだと抵抗されそうだったから完全に堕としてぼくのナイトになってもらってるの。この方が安全だし、これが終われば解放できるしね!」
リフレクターを拡大して二人を冷えた空気の詰まった空間に収めると、ふわふわと笑い、ランターンを撫でる。
「さっきも雷鳴盗賊団の団長さんと交渉したけど失敗しちゃったんだよねー。きみたちさ、よくわからないけどポケモンを正気に戻せるんでしょ?戦力として協力させてほしいなっ!」
リフレクターに入り込んだマグマッグを警棒で痺れさせ、優しく抱きしめると、その瞳はとろんとした恍惚なものに変わる。
「ぼくだとこれが限度だからさぁ……」
ランターンとマグマッグを従え、優しく慈しむように撫でている姿に薄ら寒さすら感じるが、戦力たるには十分だろう。
「ね?おねがい、ぼくを仲間に入れて★」
こちらの展開(illust/74979660)に辻エンカ!
お借りしました
ベクターさん(illust/72235719)
ティーベくん(illust/72258745)
シュガー(illust/74847645)
【ポケフロ0】
Pokémon Frontier
【ポケフロ0:交流】
【コーラル】
[Coral]
【紡がれる歴史:ボウケン者】
tsumugarerurekishiboukennsha
【星で生きる命:ボウケン者】
hoshideikiruinochiboukennsha
【古の滅神:ボウケン者】
inishienometsushinnboukennsha
4
3
472
2019-06-01 20:55
Comments (0)
No comments