Fisher XP-75A
こちら、ゼネラル・モーターズ社のフィッシャー・ボディ部門が制作したFisher XP-75Aさん。ラジエーターの特徴的な形とか二重反転プロペラがイカすう!ゼネラル・モーターズってのはアメリカはミシガン州に本社を置く自動車会社。フィッシャー・ボディってのはその傘下の自動車製造会社で、大戦中はシャーマンの生産とかも請け負ってた会社じゃ。
で、このXP-75はそのフィッシャー・ボディが1942年にアメリカ陸軍航空隊に迎撃機として提案したヒコーキ。驚きなのが、絵の75A型だと新規設計のものに変わってるけど、試作機の無印XP-75は尾部をSBDドーントレス、主翼外翼をP-40、主脚をF4Uコルセアから流用していたのだ!エンジンだって気張ってアリソンV-3420エンジン!V-3420エンジンは2600馬力の怪物でP-40とかに使われてるアリソンV-1710をを2つくっつけて作ったものだった。それを胴体中央に積み込んで延長軸で機首の二重反転プロペラを回す仕組みになっていた。
でも、1943年の夏になると迎撃機より長距離援護戦闘機の方が必要になってきちゃったので迎撃機はやめにして長距離援護戦闘機型として本機「XP-75A」の6機の試作が命じられ、共に量産型のP-75Aの2500機の生産も計画された。まあもしXP-75の性能が要求を満たさなかったら全部取り消しね、とクギを刺されてはいたけど。
さあ、無印XP-75は1943年11月に初飛行を飾った...が、残念なことにトラブル続出、エンジンが所定の馬力を出せず、それに加えて冷却不足、機体も重心位置の計算がいいかげんだったせいで安定性がおかしい、高速時のエルロンの操縦がとんでもなく重いとか問題ありありで、とりあえずXP-75Aの一部と量産型のP-75Aじゃ他の機からの流用なんてやめにして尾部も主翼も角ばった新規設計のものに、下面のラジエーターの後ろには細長いヒレもついて方向安定性とかもなんとかしようとした。他に水平尾翼に整流板をつけたものもあった。よっぽど方向安定が悪かったんだろうな。コックピットもバブルキャノピーになってXP-75のときとは比べ物にならないほどシュッとした。
なんとか1944年9月にはテスト飛行に入れるようになったけど、この頃になるともう長距離援護戦闘機はP-51やP-47で事足りてしまう。それに諸性能だってP-51やP-47に劣る...こんなことなんで量産計画は1944年10月にあっさり終了(というか、XP-75の初飛行時にはすでに決まっていたような気もするが...)、量産機は一応6機が制作され、その後は各種テストやV-3420エンジンの開発に使用されることになった。P-75Aは1号機が墜落したり3号機がインタークーラー装備に改修されたり6号機が部品取りになったりしてその後全機が廃棄処分のいつもの流れ...かと思ったら実はP-75A 444553号機が一機だけアメリカ空軍博物館に現存していて保存されているのだ!是非見に行ってみたいですね。
はい、絵の方は特に編集を加えずサイズ調整だけして載せております。ああ、本文中で武装に触れませんでしたが実は12.7mm機関銃×10門とP-47も真っ青の重武装であります。4門が機首(膨らんでるのがそれ)、6門が主翼に装備されていて、他に500lb(227kg)爆弾も翼下に装備可能だったそうな。いや〜見た目はいいのに性能はアレってギャップが人も飛行機も見た目で判断してはいけないことを伝えてくれている気がしますね!優しそうだなとかかっこいいなと感じる人や感じる飛行機に限って裏じゃとんでもないこと考えていたりとんでもない機構搭載していたりとんでもないエンジン積んでるかもしれませんからね!!皆さんもお気をつけて!ではまた!
で、このXP-75はそのフィッシャー・ボディが1942年にアメリカ陸軍航空隊に迎撃機として提案したヒコーキ。驚きなのが、絵の75A型だと新規設計のものに変わってるけど、試作機の無印XP-75は尾部をSBDドーントレス、主翼外翼をP-40、主脚をF4Uコルセアから流用していたのだ!エンジンだって気張ってアリソンV-3420エンジン!V-3420エンジンは2600馬力の怪物でP-40とかに使われてるアリソンV-1710をを2つくっつけて作ったものだった。それを胴体中央に積み込んで延長軸で機首の二重反転プロペラを回す仕組みになっていた。
でも、1943年の夏になると迎撃機より長距離援護戦闘機の方が必要になってきちゃったので迎撃機はやめにして長距離援護戦闘機型として本機「XP-75A」の6機の試作が命じられ、共に量産型のP-75Aの2500機の生産も計画された。まあもしXP-75の性能が要求を満たさなかったら全部取り消しね、とクギを刺されてはいたけど。
さあ、無印XP-75は1943年11月に初飛行を飾った...が、残念なことにトラブル続出、エンジンが所定の馬力を出せず、それに加えて冷却不足、機体も重心位置の計算がいいかげんだったせいで安定性がおかしい、高速時のエルロンの操縦がとんでもなく重いとか問題ありありで、とりあえずXP-75Aの一部と量産型のP-75Aじゃ他の機からの流用なんてやめにして尾部も主翼も角ばった新規設計のものに、下面のラジエーターの後ろには細長いヒレもついて方向安定性とかもなんとかしようとした。他に水平尾翼に整流板をつけたものもあった。よっぽど方向安定が悪かったんだろうな。コックピットもバブルキャノピーになってXP-75のときとは比べ物にならないほどシュッとした。
なんとか1944年9月にはテスト飛行に入れるようになったけど、この頃になるともう長距離援護戦闘機はP-51やP-47で事足りてしまう。それに諸性能だってP-51やP-47に劣る...こんなことなんで量産計画は1944年10月にあっさり終了(というか、XP-75の初飛行時にはすでに決まっていたような気もするが...)、量産機は一応6機が制作され、その後は各種テストやV-3420エンジンの開発に使用されることになった。P-75Aは1号機が墜落したり3号機がインタークーラー装備に改修されたり6号機が部品取りになったりしてその後全機が廃棄処分のいつもの流れ...かと思ったら実はP-75A 444553号機が一機だけアメリカ空軍博物館に現存していて保存されているのだ!是非見に行ってみたいですね。
はい、絵の方は特に編集を加えずサイズ調整だけして載せております。ああ、本文中で武装に触れませんでしたが実は12.7mm機関銃×10門とP-47も真っ青の重武装であります。4門が機首(膨らんでるのがそれ)、6門が主翼に装備されていて、他に500lb(227kg)爆弾も翼下に装備可能だったそうな。いや〜見た目はいいのに性能はアレってギャップが人も飛行機も見た目で判断してはいけないことを伝えてくれている気がしますね!優しそうだなとかかっこいいなと感じる人や感じる飛行機に限って裏じゃとんでもないこと考えていたりとんでもない機構搭載していたりとんでもないエンジン積んでるかもしれませんからね!!皆さんもお気をつけて!ではまた!
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2020-11-25 00:05
Comments (6)
実機よりもあなた様の絵のほうがよっぽどかっこよく見えました
View Repliesこんなのあったんですね!?勉強になります。 見た感じ先進的で贅沢な設計に見えますが、やはりクセも強かったんですね…… 日本やドイツの試作機でもこんなのありそうですね。
View Repliesいろんなパーツを寄せ集めてるけど、それらのパーツは全てフィッシャー・ボディ製ですか?? それとも全然異なる企業からパーツをもらってきてくっつけるとゆー暴挙に出てるとかw?
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