Bell XP-77
「乗るしかない このビッグウェーブに」と言わんばかりにアメリカ陸軍が1944年に試作した木製戦闘機。というのも、ヨーロッパじゃ第二次世界大戦前から第二次世界大戦初期にかけてアルミニウムや軽金属をつかわない木製戦闘機が流行ってて、アメリカ陸軍もこれを見てたらちょっと欲しくなってきてしまったのだ。この提案を受けたのがベル社(P-39とか作った会社)だった。ただ、あのアメリカが、あのアメリカが、あのP-47とかF6FとかB-17とかその他様々な機体をうんぜんうんまんと生産したアメリカが本当に軽金属が不足すると考えたのか・・・?お金や資源がない国とは全然違うのだ。「やだね、金持ちは。気が向くとビンボー人のまねして遊ぶんだから」
ベル社の計画では層流翼に総重量1.7t、ターボチャージャー付き500馬力エンジンで最高速度660km/hなんてことを考えていたようだが、設計が煮詰まるにつれ、開発が遅れ始め、爆弾をつけるよう要求が変わったりし始めた。アメリカ陸軍は1942年8月には6機を正式に受注、XP-77の名称もここでつけられた。しかし、この辺りで計画の雲行きが怪しくなってきた。総重量が1.7tで収まりそうにないのだ。XP-77はその軽量も売りにしてるから、ベル社としてはあんまり重量を上げたくなかった。
そんなことでベル社が四苦八苦してるうちに計画はずるずる遅れるわ、経費はぶくぶく膨れるわ、もう泥沼。ついに1943年8月に陸軍が、「じゃあ今のでもういいから試作機2機作ってみてよ」と言ってきた。こうしてXP-77の試作機一号機(シリアル334915)は1944年初めに完成し、同年4月に初飛行を飾った。しかし、初飛行ではその不出来さが露呈されてしまった。軍のテストではエンジンの回転数がある程度のところに行くと機体の振動が激しくなることがわかった。原因は振動抑制装置とか、そう行った類のものを一切介さず、エンジンを直接胴体に取り付けていたから。あらー...。試作2号機(シリアル334916)はベル社の社内テスト、エグリン空軍基地での燃料消費率テスト、実用適性評価などに使われた。しかし2号機は1944年10月に行われた飛行の際にインメルマンターンを行おうとして背面きりもみに入ってしまい、そのまま墜落してしまった。どうやらXP-77は安定性にも致命的な問題があったようだ。
その後も残った試作1号機だけで試験は続けられたが、結局XP-77の開発契約は1944年12月に打ち切られて、量産もされず2機の試作だけに終わった。木製戦闘機ってのはフランスのMB.700とか、イタリアのSAI.207とか(M.B.700、SAI.207は結構仕方ない理由だけど)、日本のキ-106とかいろいろあるけどほとんど試作に終わってて、結局XP-77も木製戦闘機界(そんなものあるのか?)に爪痕を残すことすらできずに消えていってしまった。木製機で量産されたのはLagg-3とやっぱりモスキート...くらいなのかな?
最近、投稿ペースが戻ってきていて嬉しい反面、絵の詰めの甘さに気付き始めまして、以前あげたIS-2もソ連軍国籍マークの星が史実では機体両側面、上翼の下面にあったのに絵の方じゃあったりなかったりなのでこれからは国籍マークも描いて、ちゃんと機体を史実のものにしていこうと思います。ああ、ちなみに絵のXP-77の主翼のアメリカ軍国籍マークが左翼にしかないのは手抜きじゃないですからね!史実でもこうだったんですからね!アメリカ軍のヒコーキって1943年以降の国籍マークに変わってからは主翼の国籍マークが大体左翼しかないんですけど(一部逆の機体もある)、これって何か理由があったりするんですかね。主翼の国籍マークなんてのは左翼のみで事足りるわ!ってことなんでしょうか。こういう細かいところってまったく情報がなくてずっとモヤモヤしたままのこと結構ありますよね!ではまた!
ベル社の計画では層流翼に総重量1.7t、ターボチャージャー付き500馬力エンジンで最高速度660km/hなんてことを考えていたようだが、設計が煮詰まるにつれ、開発が遅れ始め、爆弾をつけるよう要求が変わったりし始めた。アメリカ陸軍は1942年8月には6機を正式に受注、XP-77の名称もここでつけられた。しかし、この辺りで計画の雲行きが怪しくなってきた。総重量が1.7tで収まりそうにないのだ。XP-77はその軽量も売りにしてるから、ベル社としてはあんまり重量を上げたくなかった。
そんなことでベル社が四苦八苦してるうちに計画はずるずる遅れるわ、経費はぶくぶく膨れるわ、もう泥沼。ついに1943年8月に陸軍が、「じゃあ今のでもういいから試作機2機作ってみてよ」と言ってきた。こうしてXP-77の試作機一号機(シリアル334915)は1944年初めに完成し、同年4月に初飛行を飾った。しかし、初飛行ではその不出来さが露呈されてしまった。軍のテストではエンジンの回転数がある程度のところに行くと機体の振動が激しくなることがわかった。原因は振動抑制装置とか、そう行った類のものを一切介さず、エンジンを直接胴体に取り付けていたから。あらー...。試作2号機(シリアル334916)はベル社の社内テスト、エグリン空軍基地での燃料消費率テスト、実用適性評価などに使われた。しかし2号機は1944年10月に行われた飛行の際にインメルマンターンを行おうとして背面きりもみに入ってしまい、そのまま墜落してしまった。どうやらXP-77は安定性にも致命的な問題があったようだ。
その後も残った試作1号機だけで試験は続けられたが、結局XP-77の開発契約は1944年12月に打ち切られて、量産もされず2機の試作だけに終わった。木製戦闘機ってのはフランスのMB.700とか、イタリアのSAI.207とか(M.B.700、SAI.207は結構仕方ない理由だけど)、日本のキ-106とかいろいろあるけどほとんど試作に終わってて、結局XP-77も木製戦闘機界(そんなものあるのか?)に爪痕を残すことすらできずに消えていってしまった。木製機で量産されたのはLagg-3とやっぱりモスキート...くらいなのかな?
最近、投稿ペースが戻ってきていて嬉しい反面、絵の詰めの甘さに気付き始めまして、以前あげたIS-2もソ連軍国籍マークの星が史実では機体両側面、上翼の下面にあったのに絵の方じゃあったりなかったりなのでこれからは国籍マークも描いて、ちゃんと機体を史実のものにしていこうと思います。ああ、ちなみに絵のXP-77の主翼のアメリカ軍国籍マークが左翼にしかないのは手抜きじゃないですからね!史実でもこうだったんですからね!アメリカ軍のヒコーキって1943年以降の国籍マークに変わってからは主翼の国籍マークが大体左翼しかないんですけど(一部逆の機体もある)、これって何か理由があったりするんですかね。主翼の国籍マークなんてのは左翼のみで事足りるわ!ってことなんでしょうか。こういう細かいところってまったく情報がなくてずっとモヤモヤしたままのこと結構ありますよね!ではまた!
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2020-11-28 21:35
Comments (3)
木製のメリットって軽量化と低コストの2点ですか? アメリカの技術力と資金力をもってすればどうとでもなりそうな気が。 まあ、「やっても意味無かった」事が分かっただけでも「やった事に意味があった」と言った所ですかね♪ アメリカ軍国籍マークは左だけとな!?あぶねー、恥かく所だった💦
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