「今日もあんたと涅槃を渡る」
●発想
イブリン変異体、この前のバレンタイン衣装がノーパン(に見える)だったので、こりゃイブリン変異体描かないと、って感じになりまして。嘘です。
以前にボカロネタで月と地球を対比させた絵を描いたんですが、その時が横並び構図で、いつか月をネタに上下構図をやろうと思ってたんですね。
でまあ、それとは別に、先にありましたエヴァコラボ。(エヴァ見てないのでよくしらんのですが)あの時の、赤い海に立ってるイブリンを見たときに自分的に違和感ありまして、何でかよく考えたら「変異体の方が絵的には似合う(あのタイトル画は色的なギャップとか、そういうインパクトを狙った、というのは解ります)よな」と思いまして、そこでこのコンテスト。
オフィシャルのタイトル画面は基本としてイブリンだと青がベースなので、じゃあ変異体の今回は、赤ベースで。
そしてまた、前にブリーズ・タローで「月見」を描いたから、「じゃあ次は月見と花見だ!」みたいな頭の悪い発想です。
●コンセプト
助かったのは応募のアレコレで「A4縦横構わず」的なものがあり「縦画面OK!」と解った事でした。なのでいつものB3縦で一丁。
下が花見で上が変異体的な派手な世界崩壊というか。ブリタロの「月見」要素も入れたくなってきたので、じゃあ水に映った月にしよう、と。
そこでやはり考えるのが「あの世」のイメージですよね。
このゲームの開発は中国なので、アジア圏として似た伝説もあると思うのですが、(これを日本以外の人が読むと仮定して説明しています)日本ではあの世とこの世の間に川や泉があり、それを渡ることであの世に行く、または戻る、という概念があります。
これに重ねて思うのは、情報世界でイブリンが変異体をどうやって現実側に「連れて行った」か。
自分の中に取り込んで、共に「生き返る」というのは、神話における異界からの帰還と同じで、追われて逃げてきたあたりとかも同種のものと同じ。イブリンの場合は仲間や変異体も連れ帰ってるので、コレかなり優秀です。
だとすると、この絵で描かれる水面は涅槃(解脱、の意味が深い言葉ですが、入滅=あの世へ行く、という意味もあります)の境界としよう、と。散ることに意味がある桜は非常に「合っている」し、崩壊していく世界もまた意味として「そうで無ければならない」という気がしてきました。自分の想像力の圧が凄い。
●設定
あって無きがごとしですが、変異体の「イブリンと共に行く・いる」が、彼女にとって、嫌であっても重要である、と、そういうことで。
なので、絵としては、上も下も右に進みます。画面の見せ方として、左向きの方が流れがいいのですが、変異体の、自分の運命に抗う感と、イブリンに連れて行かれる心強さみたいなものを出すには、自然な流れ(左向き)ではなく、抵抗感を前提とした右向きで、と。
また、変異体にとって、イブリンは実質の母なので、イブリンのデザインをちょっと母性的に。ワンピースをロングにするとか、割烹着感? そんな雰囲気で。
●デザイン
変異体のギアがこんな感じだったかな……、と思いつつ、世界崩壊の中で、しかし縛られて足掻いてるようなポーズで。背後の月を背負ってるようなイメージにしてますが、変異体のEXスキルのブラックホール弾(?)のイメージも重ねてます。崩壊側にはギアを置きますが、花見側には置かないのは、変異体の観点による対称構図であって、つまり「変異体の絵」であって「変異体とイブリンの絵」ではないから。図形的構図と観念的構図の違う感(こういうのクライアントとモメる原因になりますが、まあ今回は御容赦)。
また、水面の波紋は最初リアル波紋を描いたんですが、何か変な土着感? というか「重さ」が出てしまい、デジタル波紋にしました。
しかし上半分描いて一息ついたとき「お前何したんだよ……!」と吹いてしまいましたが、まあそういうもんですよね。
●変異体
いやかなり好きなキャラ。
というかダラケ気味のイブリンの正反対的な設定のせいで、やたらテキパキしていて本体よりもランク上とか、お前……。口悪いだけで、やたら気遣いしまくってますよね。有能なのにいろんなものへのコンプレックスが空回りしていて、ミョーな納得あるというか。
一方でイブリンの方はエアコミケ02で出した本で一回描いてるんですが、コレで描いてなかったらキャラの距離感掴めてなかった気も。表情とか簡単なようで難しいですよね……。
●製作
かなり大がかりになるかな、と思ったら一日チョイで出来たので、何か他、考えますかね。
イブリン変異体、この前のバレンタイン衣装がノーパン(に見える)だったので、こりゃイブリン変異体描かないと、って感じになりまして。嘘です。
以前にボカロネタで月と地球を対比させた絵を描いたんですが、その時が横並び構図で、いつか月をネタに上下構図をやろうと思ってたんですね。
でまあ、それとは別に、先にありましたエヴァコラボ。(エヴァ見てないのでよくしらんのですが)あの時の、赤い海に立ってるイブリンを見たときに自分的に違和感ありまして、何でかよく考えたら「変異体の方が絵的には似合う(あのタイトル画は色的なギャップとか、そういうインパクトを狙った、というのは解ります)よな」と思いまして、そこでこのコンテスト。
オフィシャルのタイトル画面は基本としてイブリンだと青がベースなので、じゃあ変異体の今回は、赤ベースで。
そしてまた、前にブリーズ・タローで「月見」を描いたから、「じゃあ次は月見と花見だ!」みたいな頭の悪い発想です。
●コンセプト
助かったのは応募のアレコレで「A4縦横構わず」的なものがあり「縦画面OK!」と解った事でした。なのでいつものB3縦で一丁。
下が花見で上が変異体的な派手な世界崩壊というか。ブリタロの「月見」要素も入れたくなってきたので、じゃあ水に映った月にしよう、と。
そこでやはり考えるのが「あの世」のイメージですよね。
このゲームの開発は中国なので、アジア圏として似た伝説もあると思うのですが、(これを日本以外の人が読むと仮定して説明しています)日本ではあの世とこの世の間に川や泉があり、それを渡ることであの世に行く、または戻る、という概念があります。
これに重ねて思うのは、情報世界でイブリンが変異体をどうやって現実側に「連れて行った」か。
自分の中に取り込んで、共に「生き返る」というのは、神話における異界からの帰還と同じで、追われて逃げてきたあたりとかも同種のものと同じ。イブリンの場合は仲間や変異体も連れ帰ってるので、コレかなり優秀です。
だとすると、この絵で描かれる水面は涅槃(解脱、の意味が深い言葉ですが、入滅=あの世へ行く、という意味もあります)の境界としよう、と。散ることに意味がある桜は非常に「合っている」し、崩壊していく世界もまた意味として「そうで無ければならない」という気がしてきました。自分の想像力の圧が凄い。
●設定
あって無きがごとしですが、変異体の「イブリンと共に行く・いる」が、彼女にとって、嫌であっても重要である、と、そういうことで。
なので、絵としては、上も下も右に進みます。画面の見せ方として、左向きの方が流れがいいのですが、変異体の、自分の運命に抗う感と、イブリンに連れて行かれる心強さみたいなものを出すには、自然な流れ(左向き)ではなく、抵抗感を前提とした右向きで、と。
また、変異体にとって、イブリンは実質の母なので、イブリンのデザインをちょっと母性的に。ワンピースをロングにするとか、割烹着感? そんな雰囲気で。
●デザイン
変異体のギアがこんな感じだったかな……、と思いつつ、世界崩壊の中で、しかし縛られて足掻いてるようなポーズで。背後の月を背負ってるようなイメージにしてますが、変異体のEXスキルのブラックホール弾(?)のイメージも重ねてます。崩壊側にはギアを置きますが、花見側には置かないのは、変異体の観点による対称構図であって、つまり「変異体の絵」であって「変異体とイブリンの絵」ではないから。図形的構図と観念的構図の違う感(こういうのクライアントとモメる原因になりますが、まあ今回は御容赦)。
また、水面の波紋は最初リアル波紋を描いたんですが、何か変な土着感? というか「重さ」が出てしまい、デジタル波紋にしました。
しかし上半分描いて一息ついたとき「お前何したんだよ……!」と吹いてしまいましたが、まあそういうもんですよね。
●変異体
いやかなり好きなキャラ。
というかダラケ気味のイブリンの正反対的な設定のせいで、やたらテキパキしていて本体よりもランク上とか、お前……。口悪いだけで、やたら気遣いしまくってますよね。有能なのにいろんなものへのコンプレックスが空回りしていて、ミョーな納得あるというか。
一方でイブリンの方はエアコミケ02で出した本で一回描いてるんですが、コレで描いてなかったらキャラの距離感掴めてなかった気も。表情とか簡単なようで難しいですよね……。
●製作
かなり大がかりになるかな、と思ったら一日チョイで出来たので、何か他、考えますかね。
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2021-02-26 22:05
Comments (3)
素晴らしい
上下の対比が美しい。
良い構図ですね。 しばし眺めていたい。