雨中の支社

 貴方がこの文章を読んでいると言う事は
私は今きっとこの世界の何処かにいるだろう。

あれは今から36万・・・いや1万4千年前だったか
私にとってはつい昨日の出来事だが、君にとっては多分‥
明日の出来事だ。

当時私は化石の研究をしていた
そして気の合う友人を連れて化石を取りに山へ
行くことが度々あった。
この話はその時にあった内の一つの出来事だ。

山では地面を掘り起こし、出てきた石(ノジュール)
を砕く、そのような作業の繰り返しだった。

そして、砕く作業を繰り返す内に
2人の友人が声を荒げた

私は 気になり友人の様子を見に行った
すると、まるで見てはならない物を見てしまった
かのような顔つきで、目の前にある物体を
見つめていた。

その物体は、一見ただの石ころだった
しかし、その物体を見ていると
カクカクと動きながら、まるで人の顔のような形に
変わっていったという夢を見たのだ。

ピッ
あぁ、やっぱりー今回も駄目だったよ
あいつは人の言う事を聞かないからな
次はこの文章を見ている奴にも手伝ってもらうよ

Works (13)