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神々の親であるオメテオトルは世界の中心から四方へと広がっていった。
この神は全ての神であり、死を支配する神であり、時の神でもある。
オメテオトルは四人の子、赤い神トラトラウキ・テスカトリポカ、黒い神ヤヤウキ・テスカトリポカ、白い神ケチャルコアトル、青い神ウィティロポチトリを作る。
600年の時が流れ四人の神は宇宙に法則を定めようと相談し、ケチャルコアトルとウィティロポチトリが地を創造した。
まず、火を作り、太陽を作った。次に二人の人間オショモコとシパクトナルを作った。そして地におり男には土を耕すよう命じ、女には糸で織物を造るように命じた。また、治療を行えるように占いの力とトウモロコシの種子を与えた。
次に時を定めた。
1ヶ月を20日とし18ヵ月を設け、1年を封じた。
次に天を13に分け、水を作り魚を作り大地を作った。
こうして天地が創造されると、トラトラウキ・テスカトリポカは東に、ヤヤウキ・テスカトリポカは北と夜、死者の国に住んだ。
ケチャルコアトルは西の世界と生の世界に住み、ウィティロポチトリは南に住んだ。
こうして四方が定まった。
だが、神々は争い、その度に世界は交代された。

五つの太陽

初めの太陽「四のジャガー」オセロトルを支配したのはテスカトリポカであった。
だが、ケチャルコアトルがテスカトリポカを殺した為、大地の神が人間を食いつくし全てが滅んだ。そして太陽は沈んだ。

第二の太陽「四の風」エエカトルはケチャルコアトルであった。
だが、テスカトリポカがケチャルコアトルを襲った為、風が全てが吹き去り、人間は猿になった。
そして太陽が沈んだ。

第三の太陽「四の雨」キアウィトルは地下の世界の神トナティウであった。
だが、ケチャルコアトルが炎の雨を降らせた為、全てが焼かれ消滅した。
そして太陽は沈んだ。

第四の太陽「四の水」アトルはケチャルコアトルの妻チャルチウトリクエであった。
だが、雨が降りつづけ全てが飲み込まれ、人間は魚となった。
そして太陽は沈んだ。

第五の太陽「四の動き」オリンは今の太陽である。
ケチャルコアトルとテスカトリポカは女神トラルテクトリの身体を切り裂き天と地を創った。そしてケチャルコアトルはミクトランに行き、前の世界で滅びた人間の骨を手に入れ、骨に己の血をそそぎ新しい人間を誕生させた。だが、この第五の太陽オリンは地震によって沈むことが定められている。

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