赤い頭(かしら)

ララミディアに棲息する、大型のシアラ。大きなものであれば体長12mもの個体がいる。
森に棲む捕食者の中でも大きな種類で、三本角や大鴨といった大型のトカゲ達にとっても脅威となる存在である。複数の群れは成さず、単体もしくは雄雌の番2頭で行動する。
噛む力はあまり強くなく大きな獲物を抑え込むことには不向きだが、上顎の筋力が発達しているおかげで対象に向けて上顎を手斧のように振り下ろし、歯を打ちつけて大きな負傷をつけることができる。小さな獲物であればその一撃で仕留め、大きな獲物ならば何度も顎を打ちつけ弱らせて仕留める。
赤い頭の歯は切れ味が良く、強く打ちつけても欠けにくい頑丈なものであるため、採取された歯はナイフのような刃物として加工され流通される。採取方法は落ちている抜歯を拾う・赤い頭の死体から採取するというものが一般である。しかし抜歯は損傷があって価値が落ちる場合もあり、死体が広い森の中で見つけられることも稀であり、手に入れることは大変困難とされている。
彼らは夜行性であり、夕暮れから日の入りにかけて活発に動き出し狩りもおこなう。故に昼夜は眠っていることが多く、主に木陰や岩陰で体を休ませている姿が見られる。腹を満たしているなら多少安全だが、空腹状態が続く個体は昼夜関係なく活動し獲物を探している例もあるため、「昼間だから安全だ」と思うのはお勧めしない。

《GLORIA DATA》
アロサウルス(人造種)
惑星イフにおける紀元前約1億5600万年前のジュラ紀後期に棲息していた獣脚類アロサウルスの遺伝子を採取し、大量生産された人造種。オリジナルと外見を比較すると、露出した上顎の歯や大きく太いクレスト等大きく変化された部分もあるが全体的にはオリジナルを忠実に再現している。しかし性格は大きく変化され、迫力が出るよう「定期的の咆哮する」「荒々しい行動をみせる」「動くものに対して過敏に反応する」といった行動をとるよう遺伝子操作されている。
施設から脱走して野生化したしたアロサウルス(人造種)はそういった過敏な行動を見せる「凶暴型」と、それとは別にオリジナルの性格のままに作られた比較的大人しい「温和型」の2種であったが、「凶暴型」は獲物に気づかれやすい大きな咆哮、無駄に体力を使う大袈裟な動き等、人に加えられた能力が仇となり自然界で食べていくことも増えることもできず、やがて絶滅してしまった＊。一方でオリジナルに極めて近い「温和型」のアロサウルス(人造種)は、環境に適応していき繁殖することができた。

＊絶滅したのは野生化した方であり、現在も放棄された施設にて培養個体が保存されている可能性はある。