短時間挑戦 918

　さて、本日で正月三が日もお仕舞いで御座いますね。
　しかし、それであろうとも短時間挑戦は黙々と進み続けます。
　本日の短時間挑戦もお車で御座います。
　形状は本当に単純なのですが、独特のアングルと、やはりこのドアの構造に手間取りお時間は結局19分で御座いました。
　うーん･･･ですねぇ。

　＊本日のお車はトヨタ社のセラと申す代物。
　戦闘機のキャノピーをイメージして作った所、このドアの形状しかなかったのだそうです。

　其れ迄ガルウィングと申せばスーパーカーや高級車にしかなかった物で、こうした一般乗用車で搭載させた物は珍しいのだそうです。
　独特の形状のドアはかなり高水準の技術の表れなのですが、ダンパー、要は伸縮の際の棒ですね。
　この中に入っているオイルが極普通の物だったので夏は動きが良くとも冬は硬くなり、ドアの開閉速度に違いが出るのだそうです。
　更に外から開ける分には何とかなる物の、内側から開けるにはコツが要る等、何かと苦労も耐えないのだとか。
　その構造やお客様の乗り降りの際の手間もあってロングヒットとは成らず、四年で生産は終了。
　とは申せ、好きな方は本当に好きな、やはりマニアックなお車になったそうです。

　＊本日の搭乗者さんは野心的作品でありながらも庶民的、と言う事で、庶民的空気の漂う庭師さんで御座います。
　他にも庶民的空気の漂う方は居られますが、この方が一番しっくり来た物ですから。
　小型車両に野心を一杯詰め込んだこちらのお車。
　ですが、やはり現世の方々同様、幻想郷でもその乗り降りの一手間からカッパ工房の倉庫番になっておりました。
　その様な折、庭師さんがいらして面白い空気を漂わせているこちらの車両に目を止めます。
　ガルウィングの構造研究以外では遣われなくなってしまった物ですので、カッパさんも二つ返事で差し上げました。
　大食い幽霊さんは乗せて頂く立場ですので、ドアの開閉の一手間をどうとも思う事も御座いませんし、こうしてこの野心作は庭師さんと共に幻想郷を元気に走り回って居られます。