改正鉄道敷設法別表第130号ノ2
【改正鉄道敷設法別表第130号ノ2】
『後志国黒松内ヨリ岩内附近ニ至ル鉄道』
【沿線人口(線路から500m圏内)】11,446人(内未成区間10,226人)
【路線長1kmあたりの沿線人口】254人/km(内未成区間291人/km)
◆函館〜札幌間の輸送力増強のため、1953年(昭和28年)8月1日に追加されました。
◆もともと北海道鉄道(初代)が函館〜札幌間の鉄道を計画した際、当初は磯谷港や岩内を通る海岸ルートが優勢でした。しかしその沿線にはニセコ連峰の急崖が海に差し迫った雷電海岸が控えており、トンネルが多数絡む難工事が予想されました。そのため、遠回り急勾配となってでもトンネルが少なく済む内陸ルートに決定したという経緯があります。
◆函館本線のうち現在でいう『山線』(長万部〜小樽)はカーブが多く勾配も急なので、輸送量が増大するにつれ大動脈とするには色々不都合が生じはじめました。なので緩勾配な海岸沿いを経由するため持ち上がったのが今号の計画です。
◆しかし室蘭本線の強化により函館〜札幌の輸送能力が改善したことから意義が減り、結局この計画は起工式と若干の用地買収のみで中止となりました。
◆幹線として計画されたので、最小半径は原則500m以上、最大勾配6パーミル、直線やトンネルを多用しています。
◆寿都鉄道の区間も改良すべきなのですが、縮尺の都合でほとんど表現できないため省略しました。
◆岩内はかつては小樽に次ぐ後志第二の町で、最盛期には総人口2.6万人、DID人口は2.3万人(道外の5〜7万都市並)に達するほどでした。しかし漁の不振や岩内線の廃止で人口が激減し、今では総人口1.5万人と余市や倶知安に抜かれ四番目です。
◆仮に山線の全区間に路盤強化を施し、全駅が100km/hで通過可能な構造にした場合、長万部〜札幌を最速130分程度で結ぶことができます。けれど室蘭本線経由なら最速106分(平均120分)なので、さらなる大幅な線形改良なしには勝てません。
◆その代わり距離は33.9km縮まるので、JR北海道幹線運賃と特急指定席料金を合わせて940円安くなります。
◆もし開業のち三セク移管されるなら『雷電急行』って名前がいいなぁ。速そう。
『後志国黒松内ヨリ岩内附近ニ至ル鉄道』
【沿線人口(線路から500m圏内)】11,446人(内未成区間10,226人)
【路線長1kmあたりの沿線人口】254人/km(内未成区間291人/km)
◆函館〜札幌間の輸送力増強のため、1953年(昭和28年)8月1日に追加されました。
◆もともと北海道鉄道(初代)が函館〜札幌間の鉄道を計画した際、当初は磯谷港や岩内を通る海岸ルートが優勢でした。しかしその沿線にはニセコ連峰の急崖が海に差し迫った雷電海岸が控えており、トンネルが多数絡む難工事が予想されました。そのため、遠回り急勾配となってでもトンネルが少なく済む内陸ルートに決定したという経緯があります。
◆函館本線のうち現在でいう『山線』(長万部〜小樽)はカーブが多く勾配も急なので、輸送量が増大するにつれ大動脈とするには色々不都合が生じはじめました。なので緩勾配な海岸沿いを経由するため持ち上がったのが今号の計画です。
◆しかし室蘭本線の強化により函館〜札幌の輸送能力が改善したことから意義が減り、結局この計画は起工式と若干の用地買収のみで中止となりました。
◆幹線として計画されたので、最小半径は原則500m以上、最大勾配6パーミル、直線やトンネルを多用しています。
◆寿都鉄道の区間も改良すべきなのですが、縮尺の都合でほとんど表現できないため省略しました。
◆岩内はかつては小樽に次ぐ後志第二の町で、最盛期には総人口2.6万人、DID人口は2.3万人(道外の5〜7万都市並)に達するほどでした。しかし漁の不振や岩内線の廃止で人口が激減し、今では総人口1.5万人と余市や倶知安に抜かれ四番目です。
◆仮に山線の全区間に路盤強化を施し、全駅が100km/hで通過可能な構造にした場合、長万部〜札幌を最速130分程度で結ぶことができます。けれど室蘭本線経由なら最速106分(平均120分)なので、さらなる大幅な線形改良なしには勝てません。
◆その代わり距離は33.9km縮まるので、JR北海道幹線運賃と特急指定席料金を合わせて940円安くなります。
◆もし開業のち三セク移管されるなら『雷電急行』って名前がいいなぁ。速そう。
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2011-07-09 17:56
Comments (4)
>tajimanokamさん そもそも地形・気候からして日本海側は不利でしたからね。なるべくしてこうなったと言えなくもないです。
冷戦が無ければねぇ。日本海側の発展も違っていたのでしょうが。
>tajimanokamiさん 寿都鉄道はこの路線のために国鉄に買収されるのを目論んでいたとも言いますし、室蘭のような工業都市が後志にひとつでもあれば未来は違ったかもしれません。
成る程ねぇ、薄倖の寿都鉄道にも岩内線にも、日の目を見るチャンスは有り得たのですか…。