南樺太における大型対空軽巡「伊吹」
南樺太・豊原海軍工廠で艤装を進める大型対軽空巡洋艦「伊吹」。工程の9割を終えている状態での工事写真である。後甲板の10サンチ高角砲、前部艦橋トップの零式射撃式装置、メインマスト中段の二七式対空・対艦電気探信義など未搭載であるのがわかる。
右舷に接岸するのは特務艦「宗谷」。ボート甲板上のカッター類がひっくり返っているのが如何にも極寒の地を想わせる。ともに太平洋戦争で生き残って後に記念艦として残っていることを想うと何かの縁を感じる。
手前の工事岸壁には引き込み線があって、樺太では珍しいC56型蒸気機関車もあり、「伊吹」竣功への関係各者の並々ならぬ意欲を感じさせる。
巨大な六七サンチ重高角砲は四番砲塔の保護シャッターが付けられていないため砲身基部のメカニックがいくらか垣間見えているのが誠に興味深い。また三番砲塔はほぼ天頂を刺して砲身を立てているのにも注目したい。
「伊吹」は巨大な戦闘艦ではあったが、装甲部分はわずかで極端に防御を省いた対空用に特化した艦であり、この重高角砲がすなわち防御の全てといって過言ではなかった。
右舷に接岸するのは特務艦「宗谷」。ボート甲板上のカッター類がひっくり返っているのが如何にも極寒の地を想わせる。ともに太平洋戦争で生き残って後に記念艦として残っていることを想うと何かの縁を感じる。
手前の工事岸壁には引き込み線があって、樺太では珍しいC56型蒸気機関車もあり、「伊吹」竣功への関係各者の並々ならぬ意欲を感じさせる。
巨大な六七サンチ重高角砲は四番砲塔の保護シャッターが付けられていないため砲身基部のメカニックがいくらか垣間見えているのが誠に興味深い。また三番砲塔はほぼ天頂を刺して砲身を立てているのにも注目したい。
「伊吹」は巨大な戦闘艦ではあったが、装甲部分はわずかで極端に防御を省いた対空用に特化した艦であり、この重高角砲がすなわち防御の全てといって過言ではなかった。
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2011-07-24 16:51
Comments (21)
無論主砲も好きですが… 何より、日本艦の遺伝子と系譜を受け継いだ、艦橋基部→戦後艦らしいアンテナ→日巡らしい煙突→後部艦橋への滑らかなシルエット、それを囲む10サンチ砲というデザインが好きです。 何とも無理矢理な主砲も、日本海軍らしくてよき。
ロジスティックで生産と物量資源に劣る我々が、航空機で勝負しようとしたら勝敗は決まってまうぞ。向こうがその物量にものを言わせて押して来たらどうするかを考えるんだ、山本君。(by 天◎ Welcome Aboard ronmeruさんw
これからは航空機の時代DAYO☆ by山本
アナゴさん>コメレス遅れごめんなさい!高角砲は構造を様々に考証したらこういうデザインになりました。普通にやるとこんなコンパクトになりません。揚弾が問題でした。
一見、実在した艦とおもいまいた!高角砲のデティールがすばらしいですね。
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