五十年目の結婚式
ルートクラフトの故障で西部開拓時代へ来てしまったザナーク 「変なところに来ちまったぜ」「おい・・あんた あんたに頼みたい事がある」ザナーク「どうした!?怪我してるのか?」「こいつをローズウッド村のメアリーに渡してくれないか?」ザナーク「そういうと思った・・って何!?」「俺はトム メアリーに会ったら愛してると伝えてくれ」 ザナーク「バカかてめえは!どう見ても大丈夫そうにねえぞ ちょっと待ってろ 救急キットがあったはずだ・・・よし あったぜ ん?いねえ!?動ける傷じゃなかったぞ・・・ しょうがねえな この時代の地図を調べて ったくめんどくせえ・・」ローズウッド村 ザナーク「邪魔するぜ」メアリー「どちら様で?」ザナーク「これをあんたに渡してくれと頼まれた」メアリー「ど、どこでこれを!?」この先のロックヒルズって所だ そのトムってやつから伝言だあんたを「愛してる」ってな それ大事にしてやりな じゃ 俺はこれで失礼するぜ」家を出てもどうも釈然としないザナークだった ザナーク「どうみても60過ぎのババアだぜ ずい分年上趣味のやつがいたもんだ」「もし・・」ザナーク「あ?俺か?」「わしはジェイクってもんだが この家に何のようかね?」ザナーク「俺だって来たくて来たわけじゃねえ ロックヒルズで瀕死の怪我したやつに頼まれちまったもんでな」ジェイク「その人の名前はトムじゃなかったかね?」ザナーク「ああ そうだったな 動けるなら何で自分で渡さなかったのか もう用は済んだから帰らせてもらうぜ」ジェイク「兄さん ちょっと来てくれるかね・・」ザナーク「ああ?俺も忙しいんだけどな 何だってんだ」ジェイクに案内された場所は墓場だった その中の新しい墓石にはメアリー・バンク 享年68歳とあった ザナーク「な、何!?俺がさっきあったのは・・」ジェイク「メアリーは一ヶ月前になくなったんじゃよ 命日の50年前には恋人のトムが強盗に襲われてなくなったんじゃ 結婚式を挙げる日じゃった・・・以来 ずっとメアリーは結婚をせずして亡くなった メアリーはずっとトムと一緒になれなかった未練がこの世にあったんじゃろうな」見ると墓石には指輪が置いてあった ジェイク「これでトムとメアリーはようやく天国で結ばれたんじゃ あんたのおかげじゃよ」ザナーク「・・一体なんだったんだありゃ? とんだ寄り道をしちまった 次を急がねえとな」
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2013-05-28 23:08
Comments (2)
木枯らしザナークの時空さすらい旅 こういう単発エピソードの旅モノってのはやりたかったから 今回は実験的に ザナーク「俺にはかかわりのねえことだと そういうと思ったろ?」
ザナークってこういうモブエピソードが似合う。色々な時代に出入りしてるから時々のイベントに首を突っ込みすぎない態度を身に付けてるけどクールすぎる訳でもないって…男じゃない、『漢』だな!!こういうストーリは好きだな。