ステルス要塞艦　錬府型

カタリナ社日本局を構成する大和宇宙移民族が作った宇宙国家の一つ。

大日本宇宙帝國の皇、日本朝廷から勅命を拝命した征夷大将軍に任官して始まった武家政権。

南条家を筆頭とする宇宙守護大名が支配する軍事貴族を長として、地方宇宙社会を実効支配する武士層を掌握した国家である。強力な中央集権体制であり、その裏づけに天皇・朝廷の権威を利用するという形式を執っていた。

数万年前の第一次宇宙大戦後、カタリナ社の列強でもあった大日本宇宙帝國は宇宙の各地に版図を広げ、余りにも巨大になりすぎていた。
「ミカドの宇宙艦隊」とも呼ばれた大日本宇宙帝國の連合宇宙艦隊は、当時、文字通りの宇宙最強クラスの圧倒的な宇宙艦隊戦力を有しており、カタリナ社に所属しない宇宙勢力をかたっぱしから殲滅、排除し銀河団クラスの宇宙国家はことごとく日本の植民地となり、「大東亜宇宙共栄圏」と呼ばれる宇宙の極東、東、南東宙域を支配し、日本局を盟主とする共存共栄の新たな国際秩序建設を目指した日本局の壮大な構想が行われた。
この壮大な宇宙構想を実現するにあたって、支配した辺境の植民地や属国は大日本宇宙帝國から独立し、日本局や日本帝國宇宙軍の指導の下に置かれた傀儡政権または従属国を廃止して独自の国家体制や軍事力を設立し、富国強兵政策が行われ、大日本宇宙帝國にならった数多くの宇宙朝廷国家が生まれることになる。
【illust/56137521】斑鳩王朝と呼ばれる斑鳩宇宙皇国や【illust/56915754】極東アス宙域の列強魔道大国である黒聖セレネス超帝國など、大日本宇宙帝國の派生国家は、強大な軍事力と経済力を有していた。また武家や将軍家、公家が支配する宇宙守護国家や宇宙幕府政権、資本家や日本系大企業が支配する企業国家や経済都市国家。仏教徒や神道、新興宗教組織が管理運営する宗教国家、外宇宙に進出した日系宇宙移民が納める海外領土など、多岐にわたっていた。
槍倉宇宙守護国の南条武家政権の長は自己の宇宙軍事力によって政権を獲得し、また領土を管理運営していた。封建制度的な土地所有と幕府による法律による支配を実施している。
だが、その政権及びその長としての公認はいまだ中央権力としての地位を保っていた天皇からの将軍宣下による、現実的な権力と貴種性の承認によって初めて確立しえ、幕府は、征夷大将軍の位を将軍家の盟主に代々世襲させる一種の王朝という形式を取っていた。
これら武家、軍事貴族たちは朝廷から宇宙を守護するという勅命を拝命した宇宙守護国として君臨し、武家を頂点とした「士農工商」制度を行い、民衆を支配、管理および保護する役割を担っていた。

しかし、近隣には似たような宇宙守護国が乱立し、また朝廷の血を引く皇族が支配する大日本宇宙帝國の派生国家が台頭、仏教を崇め、武装した僧兵が支配する仏教宇宙宗教国家や神道を崇める神社国家、圧倒的な経済力と資本力を持つ商人や資本家が作った日本系の企業経済国家、旧日本軍の亡霊ともいうべき軍閥が支配する大日本宇宙帝國軍などの日本局はさまざまな主義、思想、政治体制を持つ独自の軍事力を有する兄弟な宇宙国家があふれ、基本的には朝廷に逆らうようなことはしなかったものの、日本の朝廷機構は原則として
「皇陛下は、絶対神聖にして侵すべからず、君臨すれども統治せず、我が日ノ本の象徴たるべし」との考えで、武家も資本家も宗教家も政治家も、基本的には陛下から預かった民や領土を守るべしという考えであり、実権は有していなかった。

日本局に置いて、最高権力者と最高権威者は同一人物ではなく、権威と権力は別物であり、それゆえに権力者たちは、それぞれの権力を奪い合い、権威者に承認してもらうことで、初めて認められた。

槍倉宇宙守護国は、武家が支配する古臭い統治機構で、その統治機構の隙をついて同じ日本系の宇宙守護国家や外宇宙勢力、武家が攻め込んでくることもあったが、南条家はそのことごとくを退け、逆にそれを利用し、日ノ本宇宙を守る守護者として君臨した。

槍倉宇宙守護国は、強力な宇宙艦隊を保有し、外敵、内敵ともににらみを利かしている。