ズールの不気味な笑み

「まったく……我々にとってはいい迷惑ですな」突然背後から聞こえる声に、エマは驚いて振り返った。そこに立っていたのは評議会メンバーのひとり、ズールだった。「これはこれは……驚かせてしまったようで申し訳ございません」エマは明らかに嫌悪した目でズールを見る。作り笑いような笑み、太った身体、人をあざ笑うような話し方、エマはそのすべてに嫌悪感を抱いていた。できれば関わりたくない男だ。「どこの誰かは知りませんが、義賊気取りの女たちのせいで、我々の立場まで危うくなってはたまりませんな。たぶん…私は考えはエマ殿とご一緒なのではないかと。覚えておいてください」そう不気味に笑いながら話すと、ズールは去っていった。
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2020-12-07 20:03

 electric sheep


Comments (3)

米粒 2020-12-28 01:43

酔っ払ったおっちゃんみたいですね、ズール殿。

AR 2020-12-08 12:05

こいつはエマも狙ってんな。

史奈 2020-12-08 00:50

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