【フェシーナ】雷霆ブライツェンベルク【第三期】

企画元：フェシーナの花々illust/76345084　引き続き参加させていただきます。

◆雷霆ブライツェンベルク -Blitzenberg
研究が普及し、国内の公共機関での事務的なシステムの遂行は人工生命体に取って代わられていることが多い。数十年前より王宮に建てられた色とりどりの四季の花が咲く温室に資産家が目をつけるのにさほど時間はかからず、市街では模倣した施設がよく見られる。
また近隣に不穏な動きがあった際には武力に寄ったものから政治的な対話で解決する方向に移行しつつある（武力行使をしないとは言っていない）。

◆エルメンリーク・ブライツェンベルク -Eormenric Blitzenberg
再稼働より20年・中性・170cm　30pt(STR:10 DEX:5 INT:15 LUCK:0)
前期：ハイメ・ブライツェンベルクillust/78039165 前期pt：20pt
「優しいきょうだいだよ。目覚めた時に泣いて謝られたけど、俺は何も覚えてないし、全然気にしてない。知る必要ある？」
前期開花相手：エテ=ルルーさんillust/77832871
「俺は夏の庭が一番好きだな。俺より背が高い花ってなんか強そうだし」
前期開花相手今期：ヘルプスト=ベルさんillust/78994272
「ん。俺も行きたいけど仕事がある。……暗くなる前に帰ってこいよ」「はぁ……えっ何これ……強そう…………かっこいい………………って最初は思ったのに性格はそのままなんだもんな……」
同型モデル：アスラウグillust/78960042
「……わかった。わかりました。なあ、俺に人権ってある？　あ～人じゃなかったわ～」

"科学王"レーヴにより開発された人工生命体のひとりであり、数十年前にハイメに破壊されたモデル――その"再構築"（リビルド）。人を愛する心を得たハイメが再生させた。通称はエル。
（大まかな設定は前期CSにもあります）

✿開花のご縁を頂きました：ツィーツィさんillust/79366870

俺が間違ったわけじゃない。なぜなら俺は完璧だからだ。じゃあ何が悪かった？
どうしてこんなことになった！　どうして、こんな気持ちになる。

「……父上？」

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[検閲済]　-この先の情報の開示には権限が必要です
※※※重要な秘匿事項です※※※
概要：XXXX年　人工生命体による他の個体/研究設備の破壊。被害総額概算XXX億。
被害個体："Eormenric" , "Aslaug" , "Dietrich"
実行個体："Heime"
[/検閲済]
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◇ブライツェンベルク史録：人工生命体研究における秘匿事項――"科学王"のノートより

その個体の最初の"友人"となったのは、ある日迷い込んできた、特殊な力の備わった異邦の子であった。異邦の子が知識を増やす様子を、個体は興味深く観察した。――結果、激情家であった個体の情緒に、少しばかり波が静まったような変化がみられた。

「わからん。俺には最初からそういうデータが入ってる。俺には子供だった時代がないぞ。
　生きてる人間ってこうやって成長するのか。面白い、もっと見せろ」
「……しょうがないよな、入ってないんだし。いいよ別に。ただし失敗を繰り返すのはやめとけ。格好悪いからな」

「おまえ、この格好してても俺が俺って分かるのか？　……見える？　……ふーん。魔法じゃないけど似たようなもんか。そうか。まあいいや」
「ついでにあいつ……アスラが来る前に分かったりとかしないか。いや気分じゃない時とかにさ……」

◇

異邦の子は、自分には"縁"を見る力があると言った。事実、外敵の襲来の予知に成功した事例が何度もあった。しかし、それ故に秘匿事項までを読み取り、まだ幼く情緒がおぼつかない存在であったそれは、個体に悪意なく情報を渡してしまったのである。――個体がそれを受容することは難易度が高いと判断する。

「俺様は完璧なんだぞ。つまりその同列であるあいつもそうだ。疑うことは許さん」
「そんなわけない。そんなもの俺のデータには入ってない」
「おまえ、俺をどうしたいんだ」
「あいつには手を出すな。そうしたらどうなるか分かってるか」
「傷つくのはあいつだけじゃない」
「なあ、」

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記録概要：個体の電源強制停止、記憶回路の強制摘出、一部情報の削除。
削除内容："秘匿事項"、"友人"について
対象個体："Eormenric"
[/検閲済]
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「おまえは誰だ？」

観察を再開する。支障は見られない。もっとも――"二度目"ならばうまくやれることだろう。