凛吾、B級昇格?!

――凛吾プロデビュー後4戦目となる試合はいつものバレットプロモーションの主催ではなく、とあるジム主催にて行われた。

リングアナ：「それでは本日の第4試合、ミニマム級4回戦を行います。まずは青コーナーより一条凛吾選手入場です。」

――青コーナーより凛吾が入場する。

リングアナ：「続いて赤コーナーより片桐進選手入場です。」

――赤コーナーより今回の対戦相手・片桐進が入場する。凛吾にとっては今回の試合どうしてもはずせない。何故なら今回勝利すれば4勝となりプロボクシングのライセンスがC級→B級へ昇格するからだ…。リングアナが各選手の紹介のあとレフェリーが試合前にルールを説明する。第1ラウンド開始のゴングが鳴った。凛吾が序盤から冷静にジャブを突きながら距離を測り、ワンツーを的確にヒットさせて主導権を握った。第1ラウンドから上下に打ち分ける丁寧なボクシングで、相手を徐々に追い詰めていく。第2ラウンドに入ると、凛吾はボディジャブで相手のガードを下げさせ、そこから放った右フックが見事に炸裂。片桐の左のパンチをバックステップでかわしながら、さらに有効打を積み重ねてダメージを与えた。迎えた第3ラウンド、凛吾は左ボディを突き刺して片桐の動きを鈍らせると、一気に攻勢を加速。連打で圧倒し、最後は右ストレートが片桐の顔面を捉え、大きく顔が跳ね上がったところでレフェリーが試合をストップ。3ラウンド2分23秒、TKO勝利を収めた凛吾はこれで4勝目をマークし、プロボクシングライセンスB級昇格を確定させた。

凛吾：（やった!! これでプロボクシングのライセンスがC級→B級へ昇格だ!! 次の試合から6回戦だ!!）

――凛吾は心の中でチャンスをつかんだと歓喜した。