超弩級戦艦 堺型
カタリナ社局日本局製の新鋭超弩級戦艦。
【illust/100540075】巡洋戦艦葛木型の拡大発展版であり、強力な機関直結型の主砲をそのまま艦の基礎フレームに取り込み、非常に堅牢な構造と強力な火力を有する。
主砲の威力から「国崩し」の異名を持ち、小規模な宇宙都市や小型の宇宙要塞なら一撃で破壊可能な性能を誇った。
しかし、余りにも過剰能力な主砲を「自国を崩す」意味にもつながるとして嫌った将兵もいた。
艦列を並べての一斉砲撃は惑星や衛星を焼き払うことも可能であり、数多くの宇宙都市や惑星を焦土と化し、非常に恐れられた戦艦でもあった。
「日露宇宙戦争」と呼ばれる【illust/48135418】新生ロシア超帝国と大日本宇宙帝国の挑戦宙域を巡っての一大宇宙戦争が行われることとなった。
大日本宇宙帝国では新生ロシア超帝国の宇宙艦隊を、旧式の艦艇ながらも強力な砲戦能力を有した強大な宇宙艦隊と認識しており、はるばる宇宙を半周して回航してきたバルチック宇宙艦隊を恐れていた。
どちらも一歩も後には引けず、この宇宙艦隊決戦でこの勝敗が付くことはお互いにとっても明らかであった。
ロシア帝国の旅順要塞艦隊のヴィリゲリム提督は、防備の堅い旅順宇宙要塞郡に出来るだけ閉じこもり、大日本宇宙帝国の連合宇宙艦隊との直接的な衝突を避け艦隊を温存するという消極的な行動を見せていた。
本国から宇宙を半周して回航してくるバルチック宇宙艦隊を待って、合流することを想定していた。
しかし、要塞司令官の極東総督アレクセーエフ将軍は旅順艦隊に対しウラジオストクへの回航を強く命令した。
ここで、極東のロシア帝国軍の最高位の将軍二人は意見が割れ、要塞内の会議場で大喧嘩してしまった。
そうこうしているうちに日本帝国宇宙軍は、【illust/61110745】大日本宇宙帝國陸軍が誇る最新鋭のイージス高速戦艦を投入し、次々と旅順宇宙要塞のトーチカや前線基地を遠距離からのミサイル攻撃で壊滅的な被害を与え、さらに宇宙要塞を飛び越えて港内にいる旅順宇宙艦隊に対して艦砲射撃まで加えてきた。
これに焦ったヴィリゲリム提督は要塞駐留艦隊を脱出させようと艦隊を動かすが、観戦武官として米西宇宙戦争に参加し、艦隊による近接封鎖から【illust/100713755】サンチャゴ宇宙港閉塞作戦とサンチャゴ・デ・キューバ宇宙海戦に至る経過を観戦し、海上戦力の理論的研究を行っていた秋山提督は【illust/84313520】日清宇宙戦争で鹵獲したアムリム級大型要塞艦、数十隻
を用いて宇宙湾口を閉鎖する作戦を計画し、実行に移した作戦であったが、強烈な磁気嵐とガス星雲に阻まれ宇宙天候不順により参謀本部は作戦中止を決断する。 しかし、中止命令が後続艦に行き渡らず閉塞艦8隻及び収容隊がそのまま突入した。結局それらの閉塞艦も旅順要塞の大型要塞砲台によって阻まれ、湾の手前で沈められた。
しかし、日本軍の閉塞作戦に焦ったヴィリゲリム提督はろくな艦隊の準備もとらずに、動ける艦艇を矢継ぎ早に逐次脱出させていった。
旅順要塞の港湾部で待ち構えていた超弩級戦艦の堺型は艦列を組み、遠距離から強力な艦砲射撃を加えて旅順艦隊の艦艇を次々と撃沈していった。
攻略戦の渦中で占領された大弧宇宙要塞や海鼠宇宙要塞などの地点からの観測による日本陸軍宇宙艦隊の砲撃、ミサイルによる空爆に加え、ウラジオストク宇宙要塞への脱出の試みも黄海宇宙海戦で連合宇宙艦隊によって阻まれて、旅順宇宙艦隊は無力化された。艦船の一部武装は宇宙要塞陣地に回され、艦隊戦闘が行えなくなった旅順宇宙艦隊の兵も要塞防衛の補充兵として要塞戦に投入されていった。
日本陸軍宇宙艦隊が旅順宇宙要塞郡を攻略するまでに宇宙港内の艦船はキングストン弁を開いて自沈しており、旅順宇宙艦隊は完全に殲滅された。
事実、旅順宇宙要塞郡の失陥によってロシア宇宙帝国の政府の威信は低下し、労働争議を禁じられ軍需産業の増産で酷使されていたロシア宇宙帝国の市民は不満を噴出させた。
モスクワ聖の皇帝宮殿に集まった請願デモに対して、軍がライフルを発砲し多数の死者を出した虐殺事件が発生した。
帝都宇宙新聞は事件の翌日の紙面で、旅順宇宙要塞郡の失陥が市民虐殺事件の大きな原因となったと論評している。首都星で発生した混乱はゼネストや農民蜂起という形でロシア全土に広がり、ロシア局を構成する【illust/47237048】ソビエト宇宙連邦は新生ロシア超帝国に対して「ロシアの面汚し」と猛批判し、ロシアは未曾有の大混乱となった。
帝都宇宙新聞を読みながら源提督はニヤニヤと笑いながら熱いお茶を飲む。
源「大江よ!戦争において一番怖いのは味方から後ろから撃たれることよな」
大江提督は、書類に目を通しながら答える。
大江「他人事のようにいうがの、わしらとて似たような状況ぜよ!!見てみろ!この莫大な戦費!!早く終わらせないとすっからかんになるぜよ」
源提督は、ぽいっと新聞を投げ捨てると囲碁の碁盤の前に座り、ぱちんと石を打つ。
源「そうじゃのう、そろそろ、このゲームも終いにするかの・・・だが、終わらせるにはもう一勝負、でかい艦隊戦をして完勝して終わりじゃな」
大江提督が碁盤を見る「・・・バルチック宇宙艦隊か」
新生ロシア超帝国は【illust/48393053】大型前弩級戦艦 スラヴァ級を主力とする大型前弩級戦艦艦隊を編成し、単縦陣の戦列を構成し日本海宙域に進出する大日本宇宙帝国の艦隊を圧倒的な砲火力で殲滅させることを画策していた。
大江「どうしたものか、ロシアは今、本国は大混乱だが、このバルチック艦隊がおとなしく下がるとは思えない」
源提督は横一直線に並ぶロシア艦隊に対して一直線になるように碁石を打つ。
大江「逆丁字戦法!?しかし、ロシアの前弩級戦艦群に有利になるのでは?」
源「この戦法は、同方向に併走しながら戦う同航戦やすれ違いざまに戦う反航戦から丁字戦法を成り立たせるためには、敵艦隊より速力で上回り敵先導艦を押さえ込めること、丁字の組み始めから完成までに比較的長く敵の攻撃にさらされる味方先導艦が充分な防御力を持つこと、丁字完成後も丁字を長く維持するための艦隊統制及び射撃統制が取れることなどが必要なため、着想は容易だが実行は難しい戦法じゃ・・・
大江、ロシア艦隊は我々の艦隊より鈍足で、長期間の航海で疲弊し、本国は大混乱じゃぞ?そんな状況で奴らがまともに艦列を組んで統制がとれてると思っているのか?」
大江「しかし、それでも先頭の艦列は集中砲火を浴びて大損害になりますぞ!誰が指揮を・・・ってまさか!!」
源提督は扇子を開いてパタパタと仰ぐ。
源「わしが最前列に行って全艦隊の指揮を執る!!蛇の頭じゃな!」
【illust/100540075】巡洋戦艦葛木型の拡大発展版であり、強力な機関直結型の主砲をそのまま艦の基礎フレームに取り込み、非常に堅牢な構造と強力な火力を有する。
主砲の威力から「国崩し」の異名を持ち、小規模な宇宙都市や小型の宇宙要塞なら一撃で破壊可能な性能を誇った。
しかし、余りにも過剰能力な主砲を「自国を崩す」意味にもつながるとして嫌った将兵もいた。
艦列を並べての一斉砲撃は惑星や衛星を焼き払うことも可能であり、数多くの宇宙都市や惑星を焦土と化し、非常に恐れられた戦艦でもあった。
「日露宇宙戦争」と呼ばれる【illust/48135418】新生ロシア超帝国と大日本宇宙帝国の挑戦宙域を巡っての一大宇宙戦争が行われることとなった。
大日本宇宙帝国では新生ロシア超帝国の宇宙艦隊を、旧式の艦艇ながらも強力な砲戦能力を有した強大な宇宙艦隊と認識しており、はるばる宇宙を半周して回航してきたバルチック宇宙艦隊を恐れていた。
どちらも一歩も後には引けず、この宇宙艦隊決戦でこの勝敗が付くことはお互いにとっても明らかであった。
ロシア帝国の旅順要塞艦隊のヴィリゲリム提督は、防備の堅い旅順宇宙要塞郡に出来るだけ閉じこもり、大日本宇宙帝国の連合宇宙艦隊との直接的な衝突を避け艦隊を温存するという消極的な行動を見せていた。
本国から宇宙を半周して回航してくるバルチック宇宙艦隊を待って、合流することを想定していた。
しかし、要塞司令官の極東総督アレクセーエフ将軍は旅順艦隊に対しウラジオストクへの回航を強く命令した。
ここで、極東のロシア帝国軍の最高位の将軍二人は意見が割れ、要塞内の会議場で大喧嘩してしまった。
そうこうしているうちに日本帝国宇宙軍は、【illust/61110745】大日本宇宙帝國陸軍が誇る最新鋭のイージス高速戦艦を投入し、次々と旅順宇宙要塞のトーチカや前線基地を遠距離からのミサイル攻撃で壊滅的な被害を与え、さらに宇宙要塞を飛び越えて港内にいる旅順宇宙艦隊に対して艦砲射撃まで加えてきた。
これに焦ったヴィリゲリム提督は要塞駐留艦隊を脱出させようと艦隊を動かすが、観戦武官として米西宇宙戦争に参加し、艦隊による近接封鎖から【illust/100713755】サンチャゴ宇宙港閉塞作戦とサンチャゴ・デ・キューバ宇宙海戦に至る経過を観戦し、海上戦力の理論的研究を行っていた秋山提督は【illust/84313520】日清宇宙戦争で鹵獲したアムリム級大型要塞艦、数十隻
を用いて宇宙湾口を閉鎖する作戦を計画し、実行に移した作戦であったが、強烈な磁気嵐とガス星雲に阻まれ宇宙天候不順により参謀本部は作戦中止を決断する。 しかし、中止命令が後続艦に行き渡らず閉塞艦8隻及び収容隊がそのまま突入した。結局それらの閉塞艦も旅順要塞の大型要塞砲台によって阻まれ、湾の手前で沈められた。
しかし、日本軍の閉塞作戦に焦ったヴィリゲリム提督はろくな艦隊の準備もとらずに、動ける艦艇を矢継ぎ早に逐次脱出させていった。
旅順要塞の港湾部で待ち構えていた超弩級戦艦の堺型は艦列を組み、遠距離から強力な艦砲射撃を加えて旅順艦隊の艦艇を次々と撃沈していった。
攻略戦の渦中で占領された大弧宇宙要塞や海鼠宇宙要塞などの地点からの観測による日本陸軍宇宙艦隊の砲撃、ミサイルによる空爆に加え、ウラジオストク宇宙要塞への脱出の試みも黄海宇宙海戦で連合宇宙艦隊によって阻まれて、旅順宇宙艦隊は無力化された。艦船の一部武装は宇宙要塞陣地に回され、艦隊戦闘が行えなくなった旅順宇宙艦隊の兵も要塞防衛の補充兵として要塞戦に投入されていった。
日本陸軍宇宙艦隊が旅順宇宙要塞郡を攻略するまでに宇宙港内の艦船はキングストン弁を開いて自沈しており、旅順宇宙艦隊は完全に殲滅された。
事実、旅順宇宙要塞郡の失陥によってロシア宇宙帝国の政府の威信は低下し、労働争議を禁じられ軍需産業の増産で酷使されていたロシア宇宙帝国の市民は不満を噴出させた。
モスクワ聖の皇帝宮殿に集まった請願デモに対して、軍がライフルを発砲し多数の死者を出した虐殺事件が発生した。
帝都宇宙新聞は事件の翌日の紙面で、旅順宇宙要塞郡の失陥が市民虐殺事件の大きな原因となったと論評している。首都星で発生した混乱はゼネストや農民蜂起という形でロシア全土に広がり、ロシア局を構成する【illust/47237048】ソビエト宇宙連邦は新生ロシア超帝国に対して「ロシアの面汚し」と猛批判し、ロシアは未曾有の大混乱となった。
帝都宇宙新聞を読みながら源提督はニヤニヤと笑いながら熱いお茶を飲む。
源「大江よ!戦争において一番怖いのは味方から後ろから撃たれることよな」
大江提督は、書類に目を通しながら答える。
大江「他人事のようにいうがの、わしらとて似たような状況ぜよ!!見てみろ!この莫大な戦費!!早く終わらせないとすっからかんになるぜよ」
源提督は、ぽいっと新聞を投げ捨てると囲碁の碁盤の前に座り、ぱちんと石を打つ。
源「そうじゃのう、そろそろ、このゲームも終いにするかの・・・だが、終わらせるにはもう一勝負、でかい艦隊戦をして完勝して終わりじゃな」
大江提督が碁盤を見る「・・・バルチック宇宙艦隊か」
新生ロシア超帝国は【illust/48393053】大型前弩級戦艦 スラヴァ級を主力とする大型前弩級戦艦艦隊を編成し、単縦陣の戦列を構成し日本海宙域に進出する大日本宇宙帝国の艦隊を圧倒的な砲火力で殲滅させることを画策していた。
大江「どうしたものか、ロシアは今、本国は大混乱だが、このバルチック艦隊がおとなしく下がるとは思えない」
源提督は横一直線に並ぶロシア艦隊に対して一直線になるように碁石を打つ。
大江「逆丁字戦法!?しかし、ロシアの前弩級戦艦群に有利になるのでは?」
源「この戦法は、同方向に併走しながら戦う同航戦やすれ違いざまに戦う反航戦から丁字戦法を成り立たせるためには、敵艦隊より速力で上回り敵先導艦を押さえ込めること、丁字の組み始めから完成までに比較的長く敵の攻撃にさらされる味方先導艦が充分な防御力を持つこと、丁字完成後も丁字を長く維持するための艦隊統制及び射撃統制が取れることなどが必要なため、着想は容易だが実行は難しい戦法じゃ・・・
大江、ロシア艦隊は我々の艦隊より鈍足で、長期間の航海で疲弊し、本国は大混乱じゃぞ?そんな状況で奴らがまともに艦列を組んで統制がとれてると思っているのか?」
大江「しかし、それでも先頭の艦列は集中砲火を浴びて大損害になりますぞ!誰が指揮を・・・ってまさか!!」
源提督は扇子を開いてパタパタと仰ぐ。
源「わしが最前列に行って全艦隊の指揮を執る!!蛇の頭じゃな!」
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2022-08-27 22:23
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